「ピアニストの頭の中特集」ムジカノーヴァ2月号 | クラシック♪インド部のブログ

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西洋クラシック音楽とインドというどうにも関係のなさそうな二つの事柄を中心に語るフリーライター&編集者、高坂はる香のブログ。
ピアノや西洋クラシック音楽とインドというすばらしい文化が刺激しあって何かが生まれる瞬間を妄想しています。

ピアニストへのインタビューの際、一時期自分のなかでちょっと流行っていたのが、
新しい作品にとりかかるときどうやって練習し始める? 聞いてみること。
返答が人によってバラバラなのはもちろんですが、
おもしろいのは、だいたい「え、みんな当然そうじゃないの?」という勢いだということ。
確かにピアニスト同士ではそんな話はしないのかもね。
自分の子供のころの師匠のやり方に影響をうける部分も大きいのだろうか?
(もちろん、その後自分だけの方法を確立してゆくのだろうけれど)


そんなわけで、ムジカノーヴァ編集部さんから
この「練習中のピアニストの頭の中を覗く」特集のお話を聞いたとき、
なんておもしろそう!と思ったのでした。

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ムジカノーヴァ2014年2月号
特集:覗いてみよう! 練習中のピアニストの頭の中

・どのくらいから勉強を始めるのが理想か、そのときはどんな練習をするか
・作品の理解を深める作業はどのようにするか
・本番前の仕上げはいつごろとりかかるのが理想か、どんな練習をするか


…このあたりを、立場もタイプも違う何人かのピアニストにお聞きしました。
メインでお話を聞いたのは、おなじみピアノ界インドの星、青柳晋さん。
インドさえ受け入れる寛容な同氏ならば、
少々、妙ちくりんな質問をしても許してくれるだろうと、
これまで自分が聞いた他のピアニストの事例などについても、
ご意見をうかがってみたりしました。
(なにそれ、おかしいね!と全力でつっこまれた事例もいくつかありましたが、
 そのあたりは誌面ではさりげない形でまるくおさめております)


そして、その他メールでコメントをいただいたのが、
ゲルハルト・オピッツさん、ユリアンナ・アヴデーワさん、松本和将さん、
そして、るびやんことアレクサンダー・ルビャンツェフさん。
るびやんはハチャメチャな返事がくるかと思ったらわりと普通だったので、逆にびっくり。
それで演奏があの結果になるなんて、逆にすごい。
ただ、雑談に書いてあった
「最近、アップライトピアノが入る車を探している」
…という話のほうに驚きました。どうやら車の中で練習しようとしているらしい。


他人の録音を聞いてみるという人、あえて聴かないよう心がけるという人、
弾く前に譜読みをすべきだという人、弾かずに譜面だけよむなんて我慢できない!という人、
さらには、音楽は純粋に譜面から読み取るべきことという人もいれば、
作曲家の伝記から書簡から、全部調べ尽くさないと気が済まないという人もいます。
本当にそれぞれですね。性格や哲学が現れますよね。おもしろいなー。
ぜひ、読んでみてください。


ところでこの号には指揮者の曽我大介さんによる
ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第8番誌上レッスンも載っていました。
これはおもしろい。指揮者らしい興味深い内容。
ちなみに曽我さんはスパイスを自分で配合し、ミルで挽いてインドカレーを作る人です。
やっぱりインドカレーが好きな人は違うわ~。
…と、結局その結論に落ち着く。