Hさんが退社する1日前に、事務所で同僚の営業担当者を紹介してもらいました。
「近々いい物件が準備できそうなので、ご連絡します」 とその人は言って、その日はそれで終わり。
もちろん私の返事は、「お待ちしています。どうぞよろしくお願いします」
この時はほとんど期待していませんでした。
だって、「いい物件」 と言われて見に行ったものに、いい物件はなかったから。
駅近、新築、利回り10%弱、そりゃ~ で見に行った物件は、よくぞこの狭い旗竿地に6世帯ものアパートを作ったなと、日本の建築技術の創意工夫に「あっぱれ!」を付けてあげたいような物件。
中に入ってみると、狭い!その上、急な階段を登ってロフトに行く途中には大きな空間(穴)があり、落ちないように最新の注意を払って、体を屈めないと到着できない。
まるで忍者屋敷。
「あの~、酔っぱらった時とか、足を踏み外して下に落ちるって事ないですか?」
「そうですね、ネットでもはったらどうでしょうか?」 と不動産屋。
そういう問題か?
外に出た時に、「やれやれ助かった~」 という安堵感で満たされたのを覚えています。
別の物件は、
「うちの商品は、利回り14%で設計しています」 と言われて見に行った物件は、一言で 安っぽい…。
その会社のコンセプトは、利回りの高い安い建物を作って、賃料をどんどん下げて満室にする。
確かにそういう投資の手法もあるかもしれなけど、私の理念には合いません。
これまでに、40~50物件は見たけど、いまだに「これだ!」というものに巡り合えず。
本当に買いたいと思う物件に巡り合える日は来るのだろうか? と半ばあきらめムードになる日もあったけど、不動産投資の本に、いい物件は100件に1件だと書いてあったので、100件見るまではあきらめないぞと誓ったのでした。