期待していなかったK氏からメールが届いたのは、7月後半。
「浦和の物件の準備が整いました。今週末のご都合はいかがでしょうか?」
と言われ、メールに物件情報が添付されていた。
それを見ると、
浦和駅徒歩38分
築年数17年
利回り13%
とある。
利回り13%は突出して素晴らしいのだが、浦和駅から徒歩38分というこの数字が大いに気になる。
どんな不動産投資の本を読んでも、1に立地、2に立地、3に立地と、立地が成否のすべてを決めるというようなことが書かれている。
私もその意見は正しいと思っていて、最寄駅まで徒歩15分以内が立地として合格だという基準を設けていたのだが、そこへきて徒歩38分。
そもそも、本当に歩いて時間を測ったのだろうか?38分も歩く暇な人がいる?怪しい…。
立地には大いに疑問を感じたが、送られてきた写真には大いに惹かれた。どこが?と聞かれると説明できないけど、見に行ってみたいと思わせるには十分。
とりあえず、K氏に会って、話を聞いて、「いい」と思ったら、すぐに見に行こうと決めて、心の中で準備した。
そして実際に私は、K氏に会ったその日の午後に、電車に乗って見に行ったのである。