病院からの電話 | 阿蘇の国のクララ

 

 

1月10日(火)

蓮華院誕生寺奥之院(玉名市)へ...

 

ママ

「今年のお正月は、

たくさん神社巡りしたね♪」

 

パパ

「そうね♪阿蘇神社に天岩戸神社。

二上神社に高千穂神社に石神神社。

江田神社でしょう、青島神社でしょう、

高塚に今日の蓮華院か...」

 

パパ

「今日、病院から電話がなかったら、

ママの脳転移も大したことないよ!」

 

ママ

「...病院?忘れてた~♪」

 

ママ

「...パパ、電話...。病院から...」

 

医師

「あの...、○○○さんでしょうか?

放射線技師とも相談したんですが、

12月の脳のMRIでは

がんが大きくなっているのか、

放射線の影響なのか、

はっきりとはわからないと...。

はっきりさせたいのであれば、

宮崎の病院で

PET検査を受けるかですが、

それでも100%ではなくて。

それでですね...、

薬を変えてみてはどうかと?...」

 

ママ

「どうしょう?...」

 

パパ

「薬、変えます!」

 

※ALK阻害薬アレセンサ→ALK阻害薬ローブレナ...

獲得耐性、脳転移の出現により既存の治療法では

十分な効果が期待できないⅣ期ALK患者へ。

 

医師

「...そうですか。

じゃ、入院をお願いしたいんですが」

 

「ママ、入院するの...?」

 

ママ

「うん...」

 

ママ

「少し会えなくなるね」

 

「クー...」

 

こんな複雑な気持ち、久しぶり。

 

嵐がふきあれていたり、

恐ろしい獣がうろついていたり。

 

でもなぜかママの気配があれば、

私は安心して眠る。

 

家族がひとり欠ける...

 

そのことが切ない。

 

家は3人でセットになって作られていて...

 

ママは「いて当たり前」の存在で、

いないことは

異様なことなどともわかります。

 

だから、

私たちの短い命の日々を、

なるべく一緒に過ごそうと思います。

 

ママ

「...帰ったら、鍋にしょうか?」

 

ママ

「モコたんかーさんの牡蠣は最高なんだから!」

 

私は幸せだったんだ...

 

退院したら、

ママの胸に顔を埋めて、

1000回愛してる、

ありがとうって言うんだ。

 

パパ

「...全部で何粒?」

 

ママ

「約60かな?」

 

パパ

「じゃ、ぼくが40粒、ママが20粒ね♪」