ママ...、泣いてるの? | 阿蘇の国のクララ

 

9月29日(水)...

 

ダリア:黒蝶(コクチョウ)

花言葉:感謝

 

「パパ、なにしてるの?」

 

「チューリップの球根を植えてるの」

 

チューリップ:アイスクリーム

花言葉:恋の宣言

 

「完成~!ママは準備できたかな?」

 

あそ望の郷くぎの

 

「ここで、おにぎりを買おう!」

 

「パパ、これで足りる?」

 

「うん、荷物になるもん」

 

鳥の小塚公園へ...

(免の石トレッキングルート入り口)

 

「クー!」

 

「いま何時だっけ?」

 

「2時半」

 

「きょうはトレッキングですか?」

 

「そう、クーちゃんは登れるかな?」

 

「登れますとも!」

 

「丸太はしご、階段、鎖場もあるのよ...」

 

「それに、イヌは登ったことがないんだって」

 

「じゃ、私が初登頂だ!」

 

「無茶しないでね」

 

「水場だ♪」

 

「ここはね、

私ががんになって退院して、

最初に登った山なの」

 

夫婦ケヤキ(樹齢250年)

 

「退院したのが、4月25日で、

ここに登ったのが5月8日...」

 

「よく登ったって思わない?」

 

「どうせ、パパが行こうって誘ったんでしょう?」

 

「そう...」

 

私は目の前の景色を何度も確認して、

立ち止まりました。

 

「でも、感謝してるわ...」

 

ここはたぶん、私が求めていた場所。

 

「おかげで、

こんな景色が見られたんですもの」

 

幸せを呼ぶ招き猫

 

 

「ママ...、泣いてるの?」

 

あらためて、私はママを見ました。

 

ママも私を見ています。

 

「嬉しくて...」

 

憧れ、尊敬、

そんなものではとても表せない感情が

溢れてきました。

 

いつか私もこんなふうになれるだろうか。

 

いや、なりたいと強く思いました。

 

木々が色づき、

風は寒気を連れてきました。

 

鳥の小塚公園

 

左上:免の石

 

 

 

「赤飯あげる♪」

 

「クゥ♪」

 

 

ああ、楽しい。

 

私は、心からそう思いました。

 

何年経とうとも、

ここで三人で眺めた景色は、

いつまでも心の奥に残るでしょう。

 

そして、何度も思い出すはずです。

 

ここで、

私も強くなることができたのだと。

 

「ニャン♪」