愛の能力 | 阿蘇の国のクララ

 

9月28日(火)...

 

「クー...、

どうしてボワジョリに寄ったのに

中に入らないの...、プン、プン!」

 

「お客さんでいっぱいだったから、

仕方ないでしょう」

 

「席が空いたら電話が掛かってくるから」

 

「ほら、掛かってきた♪」

 

「...ごめんね、クーちゃん♪」

 

「クー♪」

 

ボワ・ジョリ

 

ピクニックランチ

 

私はたしかに、人を愛しています。

 

けれど、

人に対するイヌの愛の主導権は

私たちイヌが握っています。

 

「クゥ♪」

 

私はあなたを愛しています。

 

でも、私は、

ほぼ誰でも愛せます。

 

「...クーちゃん♪」

 

「カルデラの国のインディくん♪」

 

「クーちゃん♪」

 

「FaFaちゃん♪」

 

「インディくんは今日が

1歳のお誕生日なんだって♪」

 

「そうなの♪おめでとう、インディくん!」

 

「ありがとう、クーちゃん♪」

 

そしてその相手は、

人間にかぎらず、

どんな動物でもかまいません。

 

ネコかウマに育てられていたら、

私たちイヌは、

いまあなたを愛しているのと

まったく同じように、

ネコかウマを愛するように

なっていたでしょう。

 

人を愛するイヌの能力は、

つまり、

愛の能力にすぎないのです。