さよなら、パンダさん | 阿蘇の国のクララ

 

7月30日(金)...

 

今日は日之影川へ...

 

青雲橋...

高さ137m、長さ410mの

東洋一の規模を誇るアーチ型の橋。

 

「解放中~♪」

 

「いつもより上流に行ってみようか?」

 

石垣の村戸川...

全戸7戸の集落。

 

 

「暑いね」

 

人一人いない坂を歩きました。

 

直射日光は私たちの頭上から降り注いでいます。

 

祖母・傾山国定公園に源を発する

全長24kmの日之影川上流の渓谷...

 

浸食による奇岩が多く、

上流に向かうにつれ、風景が変わります。

 

「新しいボール、笛も鳴るよ♪

キューキュー!」

 

「行くよ!」

 

「クー!」

 

「...どこ?」

 

ボールを探すのも苦労したし、

口の中に収めるのも四苦八苦しました。

 

ママは悪戦苦闘を眺めながら、

私の帰りを待っていました。

 

「もういいよ、クーちゃん!」

 

ママは慌てて駆け寄って、

私をぎゅうっと抱きしめました。

 

「危なかったね」

 

「ごめんなさい、

たった一度投げただけなのに」

 

「いいよ」

 

それはそれは幸せな時。

 

まるで人間の娘の

一大事であるかのように

駆けつけて、

心配してくれたのです。