北斗七星の物語 | 阿蘇の国のクララ

 

7月29日(木)...

 

山都町

 

「クー!」

 

「青葉の瀬だね♪」

 

緑川の源流を歩きました。

 

振り返ると、川を夕日が照らしていました。

 

いつも見ているけど、

少しずつ違う美しさがあると思いました。

 

新緑とか、紅葉とか、水量とか、

雲の位置とか、蒸し暑さとか、

寒さとかによって、いくらでも変わります。

 

私はその美しさに見惚れてしまいます。

 

ふと気がつくと、

ママが懐かしそうに

じっと見ていました。

 

「アリスもここが好きだったよ」

 

 

「何ですか、それは?」

 

「ジャスママさんから届いたの♪

満天星(どうだん)一休の森の水鏡。

都会の人はシャレてるね♪」

 

「食べてみる?」

 

「クゥ」

 

ジャスママさん、ありがとうございました。

 

日之影で育った栗が入っているのを

気づきましたよ。

 

7月27日は、

アリスおねえさんと一緒に闘病していた

バースくんの誕生日でした。

 

「バースだじょ♪元気だじょ!」

 

ユメノクニノバース

 

「バースくんお誕生日おめでとう♪」

 

パパが言ってた...

 

亡くなった子供達は、

夜空に輝く星の一つだって。

 

「ママの傍に行きたい...」

 

天から流れ星となって地上に降り立ち、

地上のママの子どもになった。

 

しかし、天のお城にいた番人が

「星が足りない」

と気づいてしまう。

 

番人から天に戻るよう告げられた子は、

虹の橋を渡って戻っていく。

 

そして、

天に戻った子は再び輝き始める。

 

「ママを見ているよ」

 

パパにとって、

夢の国のイヌは

北斗七星なんだって。

 

アリスおねえさん、バースくん、

ルイくん、アビー王子、...

 

すぐに見つけられるから。