私は割とゲームをやるのですが、レトロゲームの話を少々。
先日、十数年ぶりに「マリオRPG」をプレイしました。スーパーファミコン版がオリジナルですが、Wiiで復刻版が遊べるということで(有料。確か900円程度)、懐かしさも手伝って購入にいたりました(データだけですが)。
で、数日でクリアしました。楽しかったのです、とても。全体を通してコミカルな演出が多く、飽きることはまったくありませんでした。当時はあまり気にすることのなかった細々した部分にも良い意味で引っかかりを感じて、あらためてこのゲームの素晴らしさを確認したような気がします。
例を挙げると、ゴリラを模した敵キャラの名前が「ドソキーユング」だったり、ヤリドヴィッヒという敵キャラが村長をくすぐる場面があるのですが、それが妙にエロチックだったり、と。
また、キャラクターも魅力的に作られてるな、と強く感じました。特に敵ボスなんかは個性的ですね。口調やスタンスもそれぞれで、それらが物語に厚みをもたせているように思えました。泥棒のクロコも、海賊のジョナサン・ジョーンズも魅力的なキャラクターです。
なかでも印象深かったのは、ブッキーというキャラ。彼は「ブッキータワー」の七代目オーナーであり、とても子供っぽい人でもあります。カブトムシが大好きで、機関車でタワー内を移動し、天然ボケともいえる鈍感さをもち、感情が昂ると泣く。口調には礼節があるのですが、どこかずれている。そんな人です。敵であるマリオに対して「ありがとう、旅のかた」なんて言ったりもします。道化的な演出がされているのですが、どこか、文学的なものを感じました。彼の口調にもなにか文学的なものが表れていますが、それだけでないような。うまいこと言葉にするのが難しいです。不可思議な文学性を伴って、ブッキーというキャラクターに強い魅力を感じました。十数年前、初めてプレイしたときには得られなかった発見です(当時は滑稽なブッキーよりも、ジョナサン・ジョーンズのような男気の溢れるカッコいい、いわゆる人気度の高いキャラに魅了されていましたから)。
年を重ねることによって好みが変わる、というのは当たり前のように聞こえますけど、実際に分かりやすいかたちで経験すると非常に面白いですね。名作として広く愛されている「マリオRPG」という作品も、時代によって語られかたが違っていくのでしょう、映画や小説と同様に。今後も名作として、ハードウェアが変わっても継承されていくことを願います。
