転職も離婚も当たり前? | Passのブログ (情報部屋)

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私が勤めている職場は若い人もけっこういるのですが、女性で20代前半ぐらいの方もいます。もうご結婚されていてお子さんもいるようですが、ご本人が曰く、

 

いつでも離婚できるように、仕事も常に良い条件のものをずっと探している

 

まだ若いのにもかかわらず「男に頼らずに生きていきたい」と自負を持って生きている姿に私はちょっと感動してしまいました。(結婚して数年で離婚を考えているという厳しい現実についてはここでは触れません)

 

まあ、今の時代は終身雇用も危うい時代だし、いつクビを切られるか分からない時代。「転職も独立も珍しいことでなくなったこともあり、女性も男がジャマになれば縁を切ったり、離婚したり、シングルマザーで自立したりすることが普通にあり得る時代なんだなあ」と若い人の話を聞いていてしみじみと感じます。

 

女性の経済力が増せば離婚が増えるし、それに伴ってシングルマザーが増えるのは分かります。このことは男女問わず個人の経済力が増せばFIREや独立が増えてくるのと同じようなことなのかもしれません。自立や独立と聞くと聞こえはいいですが、孤立したり人と関わることが減っていくのはちょっと気になる現象といえます。

 

また、そこまで自立する力がまだ無いのにも関わらず、今の時代はすぐ離婚したり辞職したり独立したりをして、その後に生活に困る人も増えてきているのは今起きている世の中の現実の一コマかもしれません。なかなか難しい問題ですね。

 

ふと考えてみれば、昭和の昔では女性は男性に頼り、男性は会社員や公務員という終身雇用に頼り、市町村は国家に頼り、日本はアメリカに頼りと、みんなが何かに頼って寄り合い、群れででうまくバランスしながら生きていたようなものです。その生き方がダメだとは言いませんが、正直言うとなかなか窮屈だったのは確かですね。

 

今や個人の時代だと言われてずいぶんと久しいですが、個人個人が力を持つと、人に頼らなくなることで結婚の維持が難しくなり、終身雇用が崩れることで、企業組織や公務員組織に頼らない人が増え、人間関係が希薄になっていき、組織運営や国家のあり方も大きく変わっていくことになるだろうとは考えられます。都市化(グローバル化)が進めば近隣付き合いは激減する。このことが組織運営にも国家運営にも大きく影響を及ぼしている最中なのかもしれません。

 

転職も独立も、離婚もシンママも、今や別に驚くような話ではなくなってきましたが、人間関係の希薄化があらゆる層で進んでいるとしたらそれもちょっとだけ寂しい話。自立心が高いというのは褒め言葉だと思いますが、少しは「他者に頼っていく生き方も実は悪くはないのかな?」とちょっと考え直したりした今日この頃でした。

 

国家の維持という観点から考えると、皆が自立(孤立)してばかりで助け合う精神がどんどん低下していくのはちょっと困りごとなのかもしれません。