金融緩和での副作用は② | Passのブログ (情報部屋)

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金融緩和の副作用について、前回の続編です。

各国の中央銀行がジャンジャンと行っている金融緩和の継続政策についてですが、この効果がハッキリと世の中に目に見えた形で出てこないと、国家権力は金融緩和にどうしても依存しやすくなってしまいます。

借金や麻薬を打っていてもそうですが、成功や快感を得るために周期的に打つ薬を止められなくなるというのが人間心理の弱いところであり、これを止めると強い禁断症状が出てきてしまいます。

アメリカの緩和政策も、今のところ来春ぐらいまでは続くと見込まれていますが、同時期には日本でも消費税増税があり、多かれ少なかれ反動がくるのは避けられません。

この時期と同じタイミングで、中国や欧州あたりで同時に経済が失速してくると、新興国を含めた世界の景気の雰囲気がガラリと変わる可能性が要素としてはあり得る話のように思います。

ここで、さらなる金融緩和の継続が再び各国で行われても、以前よりその効果が薄れてくるようになり、失業率上昇や給与削減のようなよろしくない禁断症状だけが出てくるようになれば、これはちょっと危険な状態です。

じゃあ、運良く来年の春先を乗り切れるようならそれが望ましいかというと、それはそれで、その先には資産バブルが発生していき、リーマン危機前と似たような止められない兆候が顕著になるのでしょう。

金融緩和がなかなかやめられなくなり、しかも一般市民の経済状態があまり好転しないとなってくると、いよいよ恐ろしいことに悪性の症状が発生してしまいます。

物価の上昇、金利の上昇、失業率の上昇、そして給与の削減、リストラ。いわゆるスタグフレーションと言われる経済状態です。

人間でも、麻薬や抗生物質をあまりにも恒常的に投与され続けていくと、免疫力や抵抗力が低下して、体力や健康維持が難しくなってしまいます。

「良薬は口に苦し」とよく言いますが、本来はあまり薬に頼らず、自然の力を最大限活用した治癒力の上昇を図ることの方が、長い目で見れば漢方の薬のようにジワジワと効いてくるのでしょう。

一度に何かを大きく変えようとすると、必ず強い反動や副作用が生まれてしまいます。たいていの人間は焦ってしまい、急いては事をし損じるのでしょう。大きな失敗するまでどうしても気付けないというのが、愚かな人間の性なのでしょうが・・・。

私、個人的には、事業や投資というのは長い時間をかけてジワジワとカイゼンしていく方が健康力や治癒力が上がるものなので、バブルが起きている時はじっと市場を見つめて、それが弾けた時に一気に動き出すのが最善の策だと思っています。

特に個人の投資では、やたらと市場をかき回してあれこれ動き回る戦術は、デイトレ専業のプロを除き、あまり得策とはいえない気がしますので、今後の先行きの指標を注意深く観察していきたいものですね。


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