米国のデフォルト騒動で、「ここで一儲けしてやろう」と好機をたくんでいるトレーダーたちが、世の中にはわんさかといるようです。
市場の懐が深く波が荒い時、つまり市場参加者が多く(ボリューム)、価格の変動幅が大きい時(ボラティリティ)が好機になります。
事態が膠着して、市場が疑心暗鬼となり、いよいよ先行きが怪しくなってきた時にこそ、最も確実に利益につながるといわれます、重要なのはその投資判断のスピードなんだそうです。
2011年8月には、米議会で共和党と民主党が債務上限をめぐる対立をぎりぎりまで続けた際に、市場は完璧な恐慌状態に陥りました。
あれから2年が経過して、市場では高値圏で落ち着きを取り戻し、市場の相場は着実に上昇したものの、ボラティリティはかなり低くなっています。
このような環境下では利益を上げるのは難しくなっていきます。株式相場全体が底上げされているため、短期の売り買いが増えてしまい、下落リスクも大きくなっているからです。
「締切が迫れば迫るほど、高頻度トレーダー業界の利益になる」、「トレーディングの暴飲暴食だ。目いっぱい取引しなければならない。次にいつ食事ができるか分からないのだから」とトレーダーたちは語っているそうです。
(参考記事)
○米国のデフォルトが近づくほど好機-舌なめずりするトレーダー(ブルームバーグ)