アメリカ議会が連邦政府債務の法定上限引き上げ問題をめぐり、また火の粉がくすぶり始めました。
(参考記事)
○焦点:現実味を増す米国のデフォルト懸念(ロイター)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE98O02U20130925?sp=true
私においても、東京オリンピック誘致決定で盛り上がっていた全ての運用資金を、連休前に利益確定の上で引き上げて、ひとまず円資産にポジションを戻しておきました。
この先、どのように運用していくか?なかなか悩ましいものがあります。基本的にはショートポジションで、利益が出たらすぐ確定という投資家が多いような値動きをしていますね。
ここ数週間は、アメリカ議会の成り行きをちょっとよく見ておこうと思っているところです。
毎回ギリギリまで米議会ではお互いが足を引っ張って、結局は妥協しながら債務上限引き上げをすることで無理矢理しのいできていたのですが、今回はオバマ大統領の影響力のかげりが見られる中、共和党がどのような説得や譲歩を行っていくのか、この先かなり気になります。
投資家向けに政治分析を行うハミルトン・プレース・ストラテジーズのトニー・フラット氏は「各種の材料を総合して考えれば、(デフォルト回避の)合意が成立する可能性はどんどん低下している。厳しい選択肢しか存在しない」と指摘したそうです。
シンクタンクのバイパーティザン・ポリシー・センターのアナリストで共和党員であり、かつて上院予算委員会のディレクターを務めたスティーブ・ベル氏は、「自身の40年に及ぶワシントン生活でデフォルトが起きるかもしれないとこれほど不安になったことはない」と話したそうです。
同センターは10月18日─11月5日の間に政府のデフォルトが始まると予想しているとのことです。
もちろんアメリカに限らず、財政の崖がいよいよ危機的な状況と常々言われながら生活をしているのは、欧州も日本も同じです。
世界の財政問題を気にしながらビクビクと投資をするのは、ただ心臓に悪いだけでなく、世の中に疑心暗鬼の気持ちさえも生んでしまう、そんな日々が長く続きますね。
今まであまり感じたことの無い何とも言えない重苦しさがあります。一体、議会や中央銀行はどこまで誤魔化していくことができるのでしょうか?