今日は私が噂で知っていた「ドミナント」(集中投資・支配的)型の不動産投資を行っている不動産業者さんのお話を聞いてきました。
一般的に不動産投資というと、やはりほとんどの人は大都市部で行っていくもので、賃貸需要とか、融資問題とか、出口戦略とか、差別化戦略とか、業者選びとか、いろいろと考えます。
しかし、そういう普通な一般の投資家が行う、ごくありふれた投資行為と少し違う方法で、特別なドミナント投資家が行っている、一点集中の地域密着型の不動産投資方法を「ドミナント型不動産投資」と言うそうです。
あんまり細かい内容の話を具体的に書くことはしませんが、そのアウトラインについては記してみたいと思います。
○ドミナント型不動産投資の主な特徴(Pass調べ)
①エリアは大都市郊外、又は地方中核都市とその周辺限定
②競売等が行われる前に、地元の有力者で話し合い内々で交渉
③昭和末期から平成初頭のバブル一戸建て物件等が活用される
④今、成長している街でなく、少し衰退している街がオススメ
⑤生活保護率の高い街の方が、大都市部より効果が期待出来る
⑥いわゆる「ムラ社会」的な古き慣習のある新興都市がオススメ
⑦自治体の力より、地域の実力者の影響が色濃く残る街を調べる
⑧あまりに田舎過ぎずに、それなりの住宅開発がされた地域限定
⑨鉄道よりも、高速道路や国道の充実している街の方がオイシイ
⑩公共事業で潤う街でなく、都市圏の近郊経済で潤う街が良い
と、だいたいこんな感じです。
郊外での投資成功パターンとは、その地域の実力者や有力業者と、そこによく通じている関係者や事業者と有機的に繋がり合って、ドミナント投資家とその地域の有力者達が、非常に近しい重要なウィンウィンの関係を構築して、地域の様々な面倒も見ているような者たちとの深いネットワークをしっかりと組みます。
有力者達に認められたドミナント投資家は、他よりも優先的に、格安な物件(競売にも上らないような内々の処理物件)を仲間同士の関係で入手してもらいます。その客付けなども有力者などともよく通じている業者などに優先的に仕事をまかせます。
ドミナント投資家としても、内々の紹介や信頼を得て貰っている情報提供を受ける恩義として、少し多めの手数料などを実力者や業者などに支払い、内装やリフォームなども、そのような実力者に関係が通じている業者などに優先的に取扱ってもらい、工事を行っています。(それを中古リフォーム物件として新たに売る場合もアリ)
最近では、構造不況により「生活保護」などに陥りそうな一戸建ての居住物件等について、地域の実力者などが業者などとも連携し、居住者をうまくフォローしながら、清算的な解決方法とは少し別な形で、ムラの人間社会的な構築関係の中で、居住者・実力者・業者・自治体と投資家などの間で、様々な複雑な問題を共有しながら、うまく関係を回してしていきます。
もちろん、このような事例は、ある種の地域談合のような色彩も強くありますが、全くの部外者では、この中に入ろうとしても、恐らくなかなか入りこめない部分があるでしょう。
しかし、地域に精通した土地勘のある方や、実力者と近しい関係を築ける人間関係能力の高い方においては、このような様々な方と連携や関係構築して、内々に関係を回していくグローバルとは反対の超ローカルな方法もオススメなのかもしれません。
このような超ドミナントなやり方においては、それを行う投資家は、大型のローンを引くことよりも、有力者・実力者達の大きな信頼・信用を最大限に引くことに、エネルギーを注いでいくことになるでしょう。