借金というのは、お金にまつわる話の中で、その仕組みと扱いにおける理解が最も難しい特殊な金融商品だと思います。
それにもかかわらず、そのような商品契約を取り交わしても、借りる側の心構えが相当に希薄である場合が多いですね。(だからローン地獄に陥る人が世の中で多いのですが)
今、流行りの投資信託などは、それを購入したくても、原則として金融機関から借金をして投資商品を購入することはできないでしょう。
しかし、住宅ローンや教育ローンなど、生活に関する一部の使用目的に限れば、一定の範囲内でお金を貸してくれることになっています。(サラ金も含めて)
特に、投資用ローンにおいては、本人の属性と担保の有無などにより、本人審査の上で属人的に貸してくれることになります。
しかし、融資が通ったからといって、そして借りる相手が金融機関や公庫だといえども、何がしかの借金の約束事をするということは、結局は他人様の大切なお金の一部を、これからの自らの人生のために私に使わせて頂きますよという極めて重要かつ個人的な凄い約束事だと思います。
ここで一度、借金する(している)際に、今一度立ち止まってよく熟慮するべきことを書いてみたいと思います。当たり前のことばかりで耳が痛くてすみませんが・・・。
①例え収入が2~3割減っても、毎月に返せるだけの余裕は勘案しておく
②借金の支払いは、総収入の25%以内が理想であることを把握しておく
③支出はきっちりと把握して、使途不明金が発生しない様にチェックする
④市場動向や金利、国家の財政事情等、関連しそうな動きはチェックする
⑤借金中であっても、手元には半年から1年分ぐらいの余剰資金を貯める
⑥ボーナス併用払いは、今後ボーナスがどうなるか分からないのでしない
⑦お酒やタバコ、趣味的な嗜好にハマリやすい人は、生活の仕方を改める
⑧他人様に迷惑をかけることがあってはならないので、借金中は節約励行
⑨病気や災害、失業や失職等、予想外の出来事があることも踏まえておく
⑩家族や両親等、いざという時には支えができる体制もイメージしておく
これをきっちり守っていれば、返済できずに困るということは少ないはずなんです。が・・・、国家や地方公共団体も含めて、これが遵守されていないことが甚だ多く、それを放置したまま先送りして、借金地獄に陥る人が、日本や世界を問わず、残念ながら激増している今のご時世です。
お金を借りているにもかかわらず、そのお金が何だか自分のお金になったような錯覚に陥ってしまい、変な誤解を伴うことが多くあります。
「お金は天下の回りもの」そこに誤解が生まれ、お金の怖さが心に潜んでいきます。
ドラえもんのジャイアン理論ではありませんが、「お前のものはオレのもの」のような身勝手な心理状態には陥らない様、厳しく自らを律し、決して約束を破ることの無いよう、しっかり借りているお金を計画的に返して、幸せな人生を手に入れたいものですね。
借金は劇薬のようなものでもあり、それに依存したり、量を計り間違えると、まるで麻薬のようになってしまうことをしっかり心がけたいものです。