フォローさせてもらっているさくらちゃんの兄弟犬。

大福くんが昨日旅立ちました。


 

でこぼこさんのブログに出会うまでGM1ガングリオシドーシスを知りませんでした。

 

 

限られて地域の中で、限られた遺伝子の中でくり返し繁殖させることで

近親交配が進み、やがて遺伝子に変異が起きます。

 

ゴールデンレトリーバー、ビーグル、ダックスフンドに多い骨形成不全も

ジャーマンシェパードに多い腎嚢胞腺癌も

トイプードル、フレンチブルドッグ、ビーグルなどに多い遺伝性白内障も

その他、その犬種や猫種に多いと言われている病気は全て、

近親交配を繰り返した末に変異した遺伝子が引き起こす病気です。

 

その中に、ライソゾーム病があります。

GM1ガングリオシドーシスは、そのライソゾーム病の一種です。

 

細胞内にある小器官のひとつであるライソゾームではいろんな分解酵素が老廃物の処理を行っているのですが、

酵素の欠損や異常で、本来分解されなければいけない物質が蓄積してしまう病気の総称をライソゾーム病といいます。

 

GM1ガングリオシドーシスは、

本来分解されなければならないGM1ガングリオシドが中枢神経系に蓄積し、

神経症状や運動失調を引き起こす疾患です。

 

生後5~6ヶ月で発症し、

異常行動を起こすようになり

麻痺や四肢の緊張性硬直が悪化し

起立不能になり

角膜の混濁による視覚障害も起こります。

1才前後で寝たきりになり、

1才半までに死亡します。

 

治療方法はありません。

 

 

 

 

遺伝性疾患はブリーダーが避けて通ってはいけない問題の一つですが、

ブリードを商売と考えているブリーダーのほとんどは遺伝性疾患に目をつむって繁殖させています。

 

遺伝性疾患と向き合い、変異した遺伝子を次の世代に引き継がないようにと動く場合、

遺伝子検査をすることはもちろんですが、

より遠い遺伝子を持つ子と交配させて遺伝子の変異を防ぐ必要があります。

 

数年前に知り合ったブリーダーさんは国内はどの品種も飽和状態だと話していました。

日本と言う限られた地域の中で交配を繰り返すと言うことは、血が繋がっている子同士を延々と交配し続けると言うことでもあります。

いつどこで変異した遺伝子を持つ子が産まれても不思議ではないのです。

そのため、そのブリーダーさんは年に一度は海外へ行き、血が繋がっていない子と交配させていました。

 

なんとなく気づいている人もいると思いますが、

正しくブリードしようとすればするほど、商売として成立しません。

母体の負担を考えると、年に何度も子を産ますわけにはいきません。

年に1回の出産も避けたいところです。

生き物ですからゴハンを食べなくてはいけません。

病気にもなります。

そうでなくても、狂犬病やワクチンなど何かとお金が必要です。

その他、数々の問題をクリアして産まれた子が完売しても利益は出ません。

むしろ大赤字です。

 

手をかければかけるほど、赤字が膨らんでいくのがブリードです。

 

そうやってお金と時間と手間をかけても、遺伝性疾患を持つ子が産まれることもあります。

遺伝性疾患と真剣に向き合ったブリーダーさんの中には「遺伝性疾患を持たない子をつくるのは不可能」と廃業した方もいます。

直接の知り合いではないので、その方がどの品種をブリードしていたかなどは知らないのですが、

遺伝性疾患を持っていない猫と海外の同品種を交配させても遺伝性疾患を持つ子が産まれるようになったのだそうです。

 

 

遺伝性疾患を持つ子をつくらないと言うのは本当に難しい問題です。

ブリーダーがこの問題と向き合えば解決するというものではありません。

 

生き物の売買に関わる人全員が、

ペットショップから生き物を買う人が、

純血種が欲しい人が、

全員が向き合わなければならない問題です。

 

さくらちゃんが頑張っている間に解決することはありません。

けれど、一歩前進することは不可能ではないと思います。

それがたとえ小さな一歩でも、その一歩がなければ解決する日は永遠にありません。

 

 

私のブログを読む人などほんの僅かですが、

その僅かの人達がこの先

ペットショップで犬猫を買おうとすることがあったら、

純血種を買うためにブリーダーを探すことがあったら、

どうかこの記事を思い出してください。

そして、さくらちゃんや大福くんのことを想ってください。

 

考える内容は人それぞれでしょう。

買う子が、遺伝性疾患を持っていたら嫌だと慎重になる人もいれば、

買う行為が、遺伝性疾患を持つ子をつくる行為に繋がっているかもしれないと考える人もいると思います。

どんなことでも構わないから考えて欲しいのです。

 

考えに考えて、遺伝性疾患を持たない子を買おうと動く。

その一歩がなければ、第二第三のさくらちゃんや大福くんはこの先も現れます。

 

 

犠牲を出さないために私達人間が向き合わなければならない問題は馬鹿みたいにたくさんあります。

その中のひとつのために、

1人の人間が、ひとつの家族が出来ること。

 

自分には関係ないと思わずに、

どうか一歩前に進んでください。

 

 

長々と失礼しました。

 

 

大福くんが来世では健康優良児で産まれてくることを願って。