暮れも押し迫る30日、京の台所・錦市場(京都市中京区)は、正月用品を買い求める市民や観光客でにぎわった。狭い通りは焼き魚や煮物などの香りと売り子の威勢のいいかけ声が満ち、不況を感じさせない活気にあふれた。
京都錦市場商店街は東西約400メートルに約130軒の店が連なり、食材や飾り物などを販売。この時期は塩焼きにした祝鯛や紅白のかまぼこ、しめ飾りや南天など店頭は正月ムード一色となる。
午後3時すぎごろからにぎわいもピークに達し、客が動けなくなり、店員らが交通整理に声を張り上げる一幕も。マスク姿で訪れた上京区の主婦(60)は「人込みでインフルエンザが怖いけど、ここで買い物をしないと年を越した気にならない」と話していた。