第62回秋季高校野球東北大会 準決勝(13日、本荘0-1秋田商、青森市営) 東北勢2枠のセンバツ出場権をかけた準決勝2試合が行われ、秋田商(秋田)と盛岡大付(岩手)が勝って決勝に進出。両校が来春のセンバツ出場を“当確”とした。秋田商は部員のインフルエンザ感染によりベンチ入りメンバーが12人になりながらも、エースの片岡元気投手(2年)が本荘(秋田)を4安打完封。2試合に投げてわずか失点1の右腕に“スター誕生”の予感だ。
【写真で見る】部員30人中18人が離脱し、12人で校歌を歌う秋田商
両手を大きく広げた片岡が、バッテリーを組む門間翔也捕手(2年)と抱き合って喜びを爆発させた。1失点完投勝利の一関学院(岩手)戦に続く快投で本荘に1-0完封。一回二死三塁から4番・鎌田貴大外野手(2年)の左前適時打で挙げた1点を守り切った。
「本荘には県大会で負けていたし、絶対に倒すという気持ちでした」
片岡が振り返った。散発4安打、9奪三振の力投。2回3失点でKOされ、5-6で敗れた県大会準決勝の悔しさを東北の舞台で晴らした。これで決勝進出、センバツ出場をほぼ手中にした。
「東北大会にきて急によくなった。エースらしさが出てきた」
急成長したエースに、太田直監督(30)は驚きの表情だ。昨秋は花巻東・菊池雄星や光星学院・下沖勇樹ら好投手が多かった。今秋は今大会まで無名に近かった片岡がここまで2試合に投げて失点1、防御率0・50。ステージを上げるごとに好投する右腕に“スター誕生”を予感させる。
大一番で県大会の反省を生かした。一関学院戦は変化球主体の打たせて取る投球だったが、この日は130キロ台半ばの伸びのある直球で真っ向勝負。だが要所、要所では鋭く落ちるスライダーを交え、的を絞らせなかった。
「直球は走っていたけど、県大会ではそれを狙われていた。変化球を振らせようと思いました」
この勝利でセンバツ出場“当確”。最大の目標は達成したが、チームに油断はない。4年ぶり6度目の優勝へ、14日の盛岡大付との決勝戦も全力でぶつかっていく。
「まだ(出場が)決まったと感じていない。決勝もいい試合をして、最後に勝っていたい」
太田監督が気を引き締めれば、片岡は「勝って優勝したいです」。東北勢にまた1人、楽しみな投手が現れた。