日中首脳会談 懸案山積「共益」遠く、経済危機テコに協調模索 | フィトンチッド 花粉症 SEO アクセスアップ C.Iサポートセンター

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麻生太郎首相にとって初の中国公式訪問は、北朝鮮や経済危機への対応など重要課題が山積していることもあり、実務優先の外交日程となった。首相はかねて中国を「引っ越しできない永遠の隣人」と呼び、緊張感のある「戦略的互恵関係」の構築を目指してきた。日中両国は小泉純一郎元首相のころに比べて関係が修復したとはいえ、「情」よりも「利」を重視する大人の関係をどう築くか。「外交の麻生」の手腕が問われている。(北京 大谷次郎)

 
「中国もキャラ立ち始めたなぁ」首相、中国のマンガも“視察”

 「環境分野で柱をひとつ立てろ」

 麻生首相は訪中前、首脳会談の事前交渉にあたった外務省幹部にこう命じた。

 東シナ海のガス田開発や北朝鮮の核・ミサイルなど両国が抱える懸案はいずれも膠着(こうちゃく)状態。世界有数の経済・軍事大国となった中国から譲歩を引き出すには、日本が誇る環境・省エネルギー分野での技術力とノウハウをテコにすることが有効だと考えたからだ。加えて、世界的な経済危機も関係強化に追い風とみている。急速な経済成長を遂げた中国だが、経済・金融危機は初体験。克服に向けた処方箋(せん)を示し、より深い2国間関係の構築を狙う。

 首相はもともと儀礼ばかりを重視する日中友好路線に批判的だった。「中国は『利』の国で『情』で動く国ではない」を持論とし、外相時代には、東欧やアジアの新興国の民主化を促し中国包囲網をつくる「自由と繁栄の弧」構想を提唱。日米豪3カ国の外相の戦略対話も実現し、中国を牽制(けんせい)してきた。

 一方、麻生首相は小泉政権で冷え切った関係を修復したとの自負もある。きっかけは外相時代の平成18年5月の李肇星外相(当時)との会談。首相は「友好は目的ではなく手段だ。目的は日中共益じゃないのか」と説き、信頼関係を育てた。安倍晋三元首相が敷いた戦略的互恵関係の礎を築いたといえる。外相として一度も訪中せず、李氏に「私の招待を断り続けたのはあなただけだ」とあきれさせた逸話も残す。

 それだけに、今回の初の公式訪中で「手ぶらで帰れない」との思いもある。4月2日に英国で胡錦濤国家主席、11日にタイで温家宝首相と相次いで会談。1カ月間で3度目の首脳会談になるからなおさらだ。

 首脳会談では、環境分野などでの協力で合意。日本の得意分野での日本企業の中国進出を後押しし、中国の内需拡大を促す狙いだ。

 とはいえ、実務的な関係強化が、ガス田開発問題などの解決につながる保証はない。麻生首相は会談で「指導力を発揮してほしい」と迫ったが、有効な発言は引き出せなかった。逆に温首相は靖国神社問題で牽制球を投げてきた。新たにIT関連技術の漏洩(ろうえい)につながりかねない中国の「強制認証制度」の導入方針などの摩擦も起きている。中国の国防費増大も見過ごせない。尖閣諸島の領有権問題などの懸案も引きずったままだ。真の互恵関係への道筋は不透明だ。