北海道&東日本パスがまだ3日間使えるので、北海道旅行から1日の休みを挟んで出かけることにした。青函トンネル往復と花輪線経由で元を取ったけど、勿体ないので。
利用開始から6日目は、福島県内の常磐線の駅のうち、改修した3駅を巡ることにした。まず、早朝の常磐線で水戸へ向かうことに、長時間の移動なので、貯まったJREポイントでグリーン車に乗ることにした。グリーン車に乗るのに必要なのは600ポイント、新幹線に12000円分乗れば貯まるから、北海道へ行くのに上野から新青森まで乗った時点で十分貯まっている。
乗ったのは品川を6時35分に出発した勝田行、午前中の品川発で土浦から先へ行く普通はこの列車だけだ。2階席の乗客は9人だったが北千住で13人に増えた。松戸で朝一番の『ひたち』の通過待ち、柏ではさらに1人増えた。取手までは最高速度は100キロ程度に抑えられるが、龍ケ崎市を出ると120キロ以上で飛ばすようになる。土浦着7時57分、6分停車して前5両を切り離す。この電車が発車した3分後には次の水戸行が到着して前5両を切り離す。土浦を出ると、最高速度の130キロを出すことが多くなる。水戸までの所要時間は42分で表定速度は73.6キロ、後続の『ときわ』と9分しか変わらないので、13分しか開いてなくても逃げ切ることができる。表定速度は特急湘南、特急あかぎといったライナー特急を少し上回るくらいだ。
水戸着8時45分、グリーン車の車内の客は6人に減っていた。対面の広野行に乗り換えた。広野行に充当されていたのは、赤電ラッピングのK451編成だった。通勤で使うから何度も乗ったことある編成で、10両の赤電ラッピングと連結している運用も2回目撃している。勝田車両センター60周年を記念して、2021年11月から運用されていた赤電編成、当初の予定ではラッピング期間をを2023年3月までとしていたが、その後来春までと3年延長された。発車まで20分以上あったのでボックスを占有できた。後続の上野発水戸行でも乗り継げるが、11分しか変わらないので余裕を持たせた。乗っていた勝田行が出てから4分後の8時49分に高萩行『ときわ』が到着、さらに9時01分に先述の水戸止が到着した。
水戸発9時09分、線形はいいものの水戸までに比べるとスピードは抑えられている。座席は7割ほど埋まる程度、日立までは降りる客でなく、乗る客も多いので、そんなに減らない。水戸から3駅目の東海で仙台行『ひたち』の通過待ちのため6分停車する。『ひたち』は常陸多賀まで通過するので、東海、大甕への客は前の『ときわ』を利用した方がいい。
水戸から70分、大津港を出ると、140mほどの第一勿来トンネルで茨城県から福島県いわき市に入る。ここから、広野の手前まで50キロ近くに渡っていわき市が続く。50キロ近くというと上野から龍ヶ崎市間に匹敵する距離だ。いわき市内を30分近く走り、いわきには10時47分に到着した。水戸からは1時間半近くかかったことになり、上野、石岡間や松戸、水戸間に匹敵する。車内は6人残して全員降りた。いわきをスルーする普通列車は下り7本、上り9本設定されている。いわきで2分停車後、さらに北上する。2駅前の四ツ倉からは単線区間となる。
水戸から2時間以上かかって、終点の広野には11時13分に到着した。広野駅は既存駅舎の右側、いわき寄りに新しい駅舎が建てられ、2024年11月から供用している。新駅舎は焦げ茶の壁の簡易的なもので、右側は格子状になっている。旧駅舎側との間には、話せる指定席券売機を含めた3台の券売機、乗車駅証明書発行機、列車時刻と位置を知らせるLCDが設置されている。ホームへの通路は駅舎右側の仮設通路で、券売機のある方とホームは柵で仕切られている。駅舎には待合室どころがベンチもないので、下り列車はホーム上のベンチで待つことになる。旧駅舎は防災機能の備わった交流施設として改修して、来春の共用を目指す。その際、新駅舎と旧駅舎を改修した交流施設の間に新たな通路が整備され、券売機はそれに面することになる。2029年には歩車道が分離したロータリーが整備される予定となっている。
広野から木戸までは歩いて移動することに。木戸発が1時間35分後に対し、歩くのにかかるのは1時間16分、広野駅で10分以上費やしたので余裕はなかった。駅から歩いて20分、広野宿の辺りから国道6号線へと抜ける。新興住宅地の間に宿泊施設が数軒あったけど、復興作業員の宿だったのだろうか。広野駅で標高10m、広野宿で標高18mだったが、この辺では標高40mまで登ってくる。広野駅から歩いて40分の二ツ沼公園の辺りでは標高55mとなる。この辺も宿泊施設があり、Jヴィレッジの関係者が泊まることになる。雨が降ってきたが、傘をさすことなく歩きを進める。この先は下り坂になり、Jヴィレッジ入口の800メートルで標高34mまで下ってくる。さらに600メートル進むと標高22mまで下り、道の駅ならはが見えてくる。日帰り温泉の文字が誘惑してくるが、国道6号線から離れ、木戸駅を目指す。国道6号線から離れること20分、木戸宿の中を歩いて木戸駅に着いた。列車の発車までは10分ほどだった。
木戸駅の駅舎は、2023年2月に仙台寄り2/3を解体して減築された。残ったいわき寄り1/3は、屋根が紺色に塗り替えられ、屋根内部は金属で補強されていた。仙台寄りにあった窓口跡もリニューアルに伴い撤去された。駅前の道路も2019年に拡幅され、タクシーのりばや駐輪場が整備された。
木戸発12時48分のいわき行に乗車、30分近くかかって13時17分にいわきに着いた。水戸行への接続時間が30分くらいあったので、駅前にある商業ビル『ラトブ』の地下で昼食を調達した。そのあと、駅ビルを少し散策した。いわき駅には、1973年から4階建てヤンヤンという駅ビルがあったが、2007年に閉店、商業施設の機能は『ラトブ』へ移り、跡地はバスターミナルとなった。その2年後、2009年にアトレの経営する新たな駅ビルを新設した。その後、駅ビルの水戸寄りに10階建てのビルを建てることに、それに伴い駅ビルも2020年8月から閉店することになった。2年以上の工事を経て、2023年1月にS-PALいわきとしてリニューアルオープン、10階建ての増築ビルの1階から3階も商業施設となり、既存の駅ビルとつながった。それに伴い既存の駅ビルの外壁も白だったのが、増築ビルと同じ焦げ茶となっている。増築ビルには吹き抜けのエスカレーターも設置されたので、3階から1階まで降りることができる。増築ビルの4階から上は、ホテルB4Tが入居するようになった。ホテルB4Tは、予約登録時にSuicaと紐付ければ、そのSuicaでチェックイン、チェックアウトできるだけでなく、ルームキー代わりにすることができる。Suicaがない場合は、3階のチェックイン機でルームキーを発行さされることになる。