コンサルタント(設計監理者)、あるいはNPO法人は、実際にどうやって利益を得ているのでしょうか。いずれも、受注した工事費の5~10パーセントを工事業者からリベートとして受け取るのが一般的な方法です。多いときには15パーセントを要求する場合もあります。
例を挙げてみましょう。100戸のマンションが大規模修繕工事を行う場合、彼らは設計監理料として100~300万円という破格の安い見積りを出して工事を受注します。100戸のマンションにおける長期修繕計画上の工事費見積りは、平均しても1億円を下らない金額で設定されていますので、たとえば工事費が1億円で、リベートの割合が10パーセントだった場合、コンサルタント(設計監理者)やNPO法人は工事業者から1000万円をリベートとして受け取ることになります。もちろん管理組合からも設計監理料をもらいますので、最終的に彼らが受け取るのは設計監理料(100~300万円)+1000万円になるのです。
なかには、工事業者が最終的に工事費を受け取る以前の工事請負契約の時点で、リベートの支払いを要求するというところもあるため、そのせいで資金繰りに泣かされる工事業者もいるほどです。
こうしたことが起こる最大の問題は、管理組合や区分所有者の意識が低いという点にあります。毎月、当然のように口座から修繕積立金が引き落とされていることもあり、修繕積立金が自分たちの大切な財産であることを意識することはほとんどないでしょう。また、貯まっている修繕積立の金額が膨大になっているにもかかわらず、その使い方も他人任せにしてしまっているため、そのような事態を招いてしまうのです。
さまざまな問題をはらむ談合やリベートですが、決して放置していいわけはありません。大規模修繕工事から談合とリベートを排除することは絶対に必要なことですし、その意味は大きいものです。
私は、大規模修繕工事に蔓延する談合とリベートという“悪しき慣行”を世の中の多くの人に知ってもらい、なんとか正していきたいと強く思っています。