改革は桁の大きな部分から | マンション管理組合コンサルタント ㈱CIP須藤桂一の日記

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破綻する長期修繕計画の改善、マンション管理委託品質向上や大規模修繕工事のムダやムラを適正化する管理組合コンサルタントをしています。

「今期最大の課題は、植栽の保守料金見直し」「照明器具の電球の購入費用の見直し」といった議案を検討している理事会をよく見かけます。いずれの議案も、全体のコストに比べて小さな金額であることにお気づきでしょうか。

 

私たちが皆さんに必ずお話をすることの1つに、「委託費用も修繕費用も、支出の見直しをするのであれば、ケタの大きな部分から検討するといいですよ」というアドバイスがあります。

 

なぜそう思うのかと言えば、どのマンションに行っても、小さな改革はよくできているのに大きなケタの事案は手つかずの状態だったからです。

 

例えばよく取り上げられる小さな改革の1つに、「共用部分の電気をLEDに変更しよう」という議案があります。確かにエネルギー政策上、省エネは大切ですが、実は電球をLEDに変更しても、年間数十万円の共用部分の電気料金のうち、2~3割下がる程度なのです。

 

なぜかと言えば、共用部分の電気の多くは給水ポンプ・エレベータ・機械式駐車場などに使われており、日中は消灯して暗いときだけに使用するものです。照明器具の稼働率はそもそも、あまり高くないのです。

 

もちろん、削減しないより削減をしたほうがいいのは当然ですが、せっかくテコ入れするならば、ケタの大きなところからメスを入れましょう。

 

また、大規模修繕工事も管理会社にお任せで、「一式」としか書いていない管理委託費用もジャブジャブの状態のマンションが多いようです。

 

管理委託費用も含めての「一式」表現は危険です。必ず積み上げ方式で積算されているはずですから、それ以上ドロップダウンできないという明細にまで項目を分類し、各金額を明確にしてから、そのうえでケタの大きな部分を着手するといいでしょう。