マンションの瑕疵問題とは | マンション管理組合コンサルタント ㈱CIP須藤桂一の日記

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破綻する長期修繕計画の改善、マンション管理委託品質向上や大規模修繕工事のムダやムラを適正化する管理組合コンサルタントをしています。

 瑕疵問題はマンションが直面する大きな問題のひとつといえます。瑕疵とは「通常有しなければならない品質や性能が不足している」ことを差し、法律上なんらかの欠陥があることを示します。耐震偽装問題や杭打ちデータの偽装問題など、ときどき驚くようなニュースを耳にしますが、こうしたマンションの基礎など構造上の重要な部分に認められる欠陥は、売主側が「瑕疵担保責任」を追うことになります。

 

 一方で、「宅地建物取引法」(宅建業法)では、「物件の引き渡しから2年以上」は瑕疵担保責任を負わないとするように規定されています。それに基づいて、宅地建物取引業者(宅建業者)は最低保障期間となる「引き渡し後2年」の特約期間を設定し、それを過ぎて発見された瑕疵については、売主や業者は責任を負う必要がない、という取り決めをしているのが通常です。

 

 よく、「新築から2年経てば保証が切れてしまうでしょう?」とか「うちのマンションはもう2年点検が終わっちゃったから」という言葉を耳にしますが、それは半分は合っていますが、半分は間違っています。

 

 わかりやすい例で、マンションの定期点検を挙げてみましょう。

 

 マンションをはじめ、新築住宅の購入時に明らかになっていない隠れた瑕疵が見つかった場合、引き渡しから2年は売主が瑕疵担保責任を負うことになっています。そこで、マンションでは通常1年目や2年目で定期点検を行い、瑕疵があった場合にはデベロッパーや工事業者が修繕の対応にあたります。

 

 ここで覚えておいていただきたいことがあります。実際には、柱や梁といった住宅の基本構造にかかわる部分の瑕疵は、2年程度では発見できないことも多いので、2000年4月に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(通称:品確法)によって、「新築住宅の売主は、基本構造部分については引き渡したときから10年間瑕疵担保責任を負わなければならない」と定められています。

 

 これは、売主の責任=無過失責任といって、売主側に故意や過失がない場合でも、売主は責任を負う必要があります。つまり、柱、梁、床、壁などに関する主要構造部分や、防水にかかわる部分について、売主=デベロッパーは住宅の引き渡し後10年間は保証しなければならないのです。

 

 本来ならば、瑕疵担保責任の期間が満了する10年目にも点検があってしかるべきところですが、それを自主的に行っているデベロッパーや工事業者、管理会社は皆無です。管理組合から申し出て初めて対応してくれることであり、いわれなければ動いてくれないのです。