「いい管理員さん」はマンションの大切な財産 | マンション管理組合コンサルタント ㈱CIP須藤桂一の日記

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破綻する長期修繕計画の改善、マンション管理委託品質向上や大規模修繕工事のムダやムラを適正化する管理組合コンサルタントをしています。

管理員さんは、マンションの内情に一番精通している存在でもあります。たとえば、「あの白い外車は○○さんの車です」とか、「△△号室では猫を飼っていますよ」とか、「□□号室には新婚さんが住んでいます」とか、「○△さんのお子さんは○□小学校に通っていて、学校で仲のよいお友だちは□○ちゃんです」とか、「△□さんのお子さんが、先週自転車置き場で転倒してケガをしました」など、マンション内の人間関係や事件・事故なども非常によく知っています。

 

実はその管理員さんの情報は、マンションにとっては財産になることもあります。誰かれともなくペラペラとしゃべってしまうような管理員さんは問題ですが、たとえば「○○さんのところはお子さんが独立して出ていったので、おじいちゃんとおばあちゃんの老夫婦だけになってしまった」とか、「△△号室には単身者のおじいさんが住んでいる」という情報を管理員さんが持っていると、万が一、大地震や火災など何かがあったときに、そういう住戸をケアできるという利点があるわけです。実際、2011年の東日本大震災のときに、管理員室にいた管理員さんが、グラッと揺れたあとですぐに、単身で住んでいるご老人の住戸へ飛んでいった、という話も聞いています。

 

こうした居住者の詳細な情報を、管理会社はまったく持っていません。新築での入居時には居住者の名簿を作成しますが、その見直しや更新作業をきちんと行っている管理会社はあまりありませんので、マンションの詳しい状況を把握することは難しいでしょう。

 

管理組合にとって、管理会社の“顔”はフロント担当者ですが、それ以外の区分所有者や居住者にとっての管理会社の“顔”は管理員さんです。また、管理会社にしてみれば、管理員さんは日常の管理業務をこなしてくれる大切な存在ですが、マンションの居住者にとっても、マンションの「情報網」で「知恵袋」のような存在の管理員さんはとても重要です。

 

ですから、自分のマンションの管理員さんが、評判がよくていい管理員さんであるなら、ぜひ積極的に声をかけて、大切にしてあげてください。「ご苦労様です」とか「いつもありがとうございます」など、そんな簡単な挨拶でも構いません。そうした言葉が管理員さんたちのモチベーションにもなり、マンションに対する思いをより強めてくれることになるでしょう。

 

以前、私がお会いした管理員さんで、管理会社が何社も替わったにもかかわらず、ずっとそのマンションで管理員を続けているという方がいらっしゃいました。このように、管理会社が替わっても、新しい管理会社に雇用してもらってマンションに残るという事例は少なくありません。

 

繰り返しになりますが、いい管理員さんはマンションの大切な財産になりますので、まずはコミュニケーションを大切にして、管理員さんと上手につきあっていただきたいと思います。