大規模修繕工事 正しい価格のつり上げ方 | マンション管理組合コンサルタント ㈱CIP須藤桂一の日記

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破綻する長期修繕計画の改善、マンション管理委託品質向上や大規模修繕工事のムダやムラを適正化する管理組合コンサルタントをしています。

そもそも、建築のプロはマンションに多く住んでいても、大規模修繕工事のプロがマンションに住んでいるケースは、まずないといっていいほど確率は低いです。野菜は家電と違って、高いのか安いのか素人である管理組合にわかりやすベンチマークはありません。

 

例えば、100円/102円/103円/105円/110円/115円/120円 という見積りが出てきた場合、素人である管理組合では100円が安いように見えます。また100円の工事会社さんが、今回に限りキャンペーン価格で98円なんて言ったら、飛びついてしまうでしょう。

 

では、どの価格が本当に安いのでしょうか???

本当は100円はとても高く50円が安いのかもしれません。

それがマンション管理組合の大規模修繕工事なのです。

実は、そんな問い合わせが急増しています。

 

では、どのように価格を吊り上げるのか考えてみましょう。通常、大規模修繕工事では見積書が提出されます。見積書のトップページに合計金額が書かれていると思います。これは各工事明細合計である中項目の合計が大項目となってトップページに記載されます。中項目の明細は小項目で記載されますが、これは【数量】×【単価】の掛け算で計算されます。

 

この【数量】と【単価】の片方、あるいは両方を大きくすると、大項目の合計金額は膨れ上がります。数量を2割×単価を2割大きくすると、1.44倍の金額になりますし、数量を3割×単価を3割大きくすると1.69倍の合計金額になります。

 

このうち、単価はある程度建築関係者であれば、簡単に単価を査定することができます。しかし、数量をチェックするには「積算」が必要で、プロでも簡単に査定ができるものではありません。

 

この【数量】を水増しするのが、一番ばれにくく、簡単に金額を吊り上げる方法で、業界ではよく用いらる手法です。しかも、積算をする担当者や手法で出てくる数量が微妙違うので、万が一ばれてもおとがめがないのも【数量】水増しです。

 

シーリング1,000M→1,300M 1M=800円に換算すると  800,000円が1,040,000円

外壁塗装 200㎡→260㎡  1㎡=1,500円に換算すると 300,000円が390,000円

 

簡単に水増しできますね。ばれた時の理由は、下地の吸い込み量が多くリスクを見込んだ。とか、あらかじめ1~2割のアローアンスを数量積算の段階で見込んだ。などなど。簡単です。

 

これに、単価でも水増しが行われると、簡単に5割増し、7割増しの金額になります。大規模修繕工事の見積りは必ず第三者に査定をしていただくことを強くお勧めします。