「売る力」(鈴木敏文著 文春新書発刊) | マンション管理組合コンサルタント ㈱CIP須藤桂一の日記

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私の知人で大変にお世話になっている方のメルマガが素晴らしかったのでペーストします。

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今月のキーワード;「お客様の立場」

 筆者は書店をうろつくのが好きである。理由は、新刊本が発する独特の匂いが
結構好きなのである(匂いフェチ?)。今月もメルマガの題材がないか、彷徨っ
ていたら1冊の本に目が留まった。

 題名は「売る力」(鈴木敏文著 文春新書発刊)である。
鈴木敏文さんといえば、経営者であれば知らない人はいないセブン&アイ・ホー
ルディングスの会長兼CEOであり、現在の「セブン・イレブン(以下、単に
「7」と表記する)の創業者であることはあまりにも有名だ。筆者にとっては、
大学の先輩ではあるものの、雲の上の存在でもある。

以下は、筆者がこの著書を読んで共感した部分を抜粋してみた。

◆「7」の最初のCMキャッチコピーを覚えているだろうか?
「セブンーイレブン、いい気分。あいててよかった!!」
このキャッチは、鈴木さん自身が考案したコピーだそうだ。
コンビニの特質を一言で伝えようと考えたら、このコピーになったそうだ。

◆「売る力」とは?
売る力とは、お客様から見て「買ってよかった」と思ってもらえる力である。
「お客様の立場」を徹底的に追求した結果、「7」は全店舗平均67万円/日(2億
4500万円/年)という実績で、同業他社より12万円/日以上上回っている。

◆大切なのは、変わらない「視点」と新しい「ネタ」である
鈴木さんは、多くの著名人と対談している。対談相手の秋元康さんは、変わらな
い「視点」と新しい「ネタ」を換言して、「漢方薬」と「抗生物質」に例えてい
る。
要するに、新しいものを生み出すためには、長期間処方して体質改善するための
「漢方薬」と即効性のある「抗生物質」をミックスすることで、結果的にヒット
商品が生まれるのだと。

◆モノが豊富な時代に人は何を求めるのか?
満腹な人は、自分の好きなもの、そして目新しいものから先に手を出す(それし
か食べない)。昔のように大好物の「エビフライ」は、最後にとっておこう(筆
者だけか?)の発想はもう通用しないと。
そのためには、お客様に新しい価値観を感じてもらえるように、「お客様の立場」
でモノの提供を考えることである。

◆「予定調和」を壊す
「ココアとバターと文庫本」・・・一見、何の関係もなさそうなモノであるが、
秋元さんに言わせれば、
「冬の夜長には、バターの入ったココアを
飲みながら、片手には文庫本」というイメージが、特段目新しいものではない3
つのモノに新しい価値を創造させるそうだ。
これまでにない結びつきを提案や提供することを「予定調和を壊す」というらし
い。鈴木さんも常にこの「予定調和を壊し」続けてきた一人だと思う。「予定調
和を壊す」ことこそ、「売る力」の本質であるともいう。

◆「上質さ」と「手軽さ」の両立
コンビニの変わらない「視点」とは、「近くて便利」という「手軽さ」である。
では、この「手軽さ」に加えて、新しい「ネタ」がないとヒット商品は生まれな
い。
「7」はその新しい「ネタ」として「上質さ」に挑戦した。
本来、両立しない関係にある「上質さ」と「手軽さ」とを追求した結果、「セブ
ンプレミアム」という商品を開発した。PBの持つ低価格という「手軽さ」に、
NBに負けない「上質さ」を追求した商品である。
具体的には、おでんつゆ・お弁当・コーヒー豆に代表される厳選された「材料」
・専用コーヒーサーバーに対する「デザイン」、自店舗周辺地域ごとに専用工場
を自ら設置する「製造」と、あらゆる面に対する「質」のこだわりが人気の秘密
だと理解している。

◆最後に、「真の競争相手」は、「絶えず変化する顧客ニーズ」である
この言葉は、鈴木語録の代表格だとのこと。
「競争」とは同業他社との成績比較に目が行きがちであるが、その競争自体にお
客様の満足が得られなければ、単なる自己満足に過ぎないという。
結局、他社比較はお互いが「ものまね」に陥り、どちらの商品も魅力がなくなる。
実は、競争相手として意識しなければいけないのは、「同業種」ではなく「異業
種」であると。
コンビニの当面の競争相手は、お弁当なら「レストラン」、セブンカフェのコー
ヒーなら「コーヒーショップ」、セブン銀行なら「銀行」であり、RソンやFミ
マでないという。これを「異業種間競争」と呼ぶらしい。
また、真の顧客ニーズとは、顧客からのアンケートからでは出てこない。顧客の
潜在的なニーズに気づくことであるという。「そうそう、こんなのが欲しかった
のよ」と言わせなければ、顧客ニーズを満たしたことにならないのだ。

◆鈴木さんは言います。
常に「もう一人の自分」から「自分」を見る視点を持つことが、結局、「お客様
の立場にたった気づき」を与えてくれるのだと。
それを徹底的に貫き通したからこそ、売上高9兆円の総合流通業のトップでいら
れるのだと思います。この「売上高」の大きさは、その気持ちに共感してくれた
お客様の集合体なのだと理解しました。

◆過日、同僚から素敵な言葉をもらいました。
「I'm in your corner.(私はあなたの味方です)」
会計事務所としての変わらない視点であり、お客様の立場に立つ第一歩が上記の
言葉を指すのだと思います。
職員の一人一人が、この気持ちをもってお客様に接すれば、当社のサービス自体
にお客様が共感を呼んでくれると信じています。