すばらしいおばあちゃん | マンション管理組合コンサルタント ㈱CIP須藤桂一の日記

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破綻する長期修繕計画の改善、マンション管理委託品質向上や大規模修繕工事のムダやムラを適正化する管理組合コンサルタントをしています。

私がいただいたメルマガで感動したお話です。

『感動が人を動かす「おばあちゃんの言葉」』
(『涙の数だけ大きくなれる」著書 木下 晴弘)

愛媛県の宇和島に高田商店さんという、それはそれは、とっても美味しい
「ゆずを使ったポン酢」を、心をこめてつくっておられる皆さんがいらっ
しゃいます。先日、そちらにお招きいただき、皆さんに講演をお聴きいた
だきました。とっても明るく、しかも礼儀正しくそしてあたたかい皆さん
で、弁士の私が感激しっぱなしという状態でした。講演終了後、お食事を
ご一緒させていただいたときに、私はそこで働いておられるTさんという
方から、衝撃的なお話を聴くことになりました。

Tさんのお知り合いに、家族三代で仲良く過ごす一家がいらっしゃったそ
うです。そのご家庭には、小学生になったばかりの男の子がいて、特に
おばあちゃんはそのお孫さんをたいそうかわいがり、文字通り目に入れて
も痛くないというご様子だったそうです。男の子はご両親とおばあちゃん
から愛情をたっぷり受けて、毎日元気に走り回っていました。

しかし、その幸せが無残にも打ち砕かれる日が突然やってきたのです。
ある日、自転車に乗って遊びに出かけたその男の子は、通りかかったトラ
ックの後輪に巻き込まれて、即死してしまうのです。なんということでし
ょうか。元気に出かけた子が、変わり果てた姿で無言の帰宅をすることに
なろうとは・・・。

突如として悲しみのどん底に突き落とされたご家族の張り裂けそうな心中
は、察するに余りあります。

戻せるものなら、時を戻したい・・・家をでるとき、あと五分ひきとめて
いれば・・・

でもどんなに悔やんでも、どんなに叫んでも、もうその男の子は帰ってこ
ないのです。

深い悲しみの中、葬儀がおこなわれたそうです。「せめて最後ぐらい明る
く送り出してやりたい」と思ってもあとからあとから涙が溢れ出して止ま
らない。ご家族は皆、そんな心境だったと思います。

その葬儀に、トラックを運転していた男性と、その運送会社の社長さんが
参列していました。もちろん重大な事故を引き起こしてしまったのですか
ら、その罪は償わねばなりません。ただ、彼らも故意に男の子の命を奪っ
たわけではありません。誰一人幸せになるものはいないのです。交通事故
とはなんとやるせないものでしょうか。

憔悴しきった様子で、仏前までやってきた二人は突然ご家族に向けて土下
座をしたそうです。

「この・・・たびは・・・なんと・・・お詫び・・・申し上げればよいの
か・・・本当に・・・・・申し訳・・・ございま・・・せん」
いつまでも頭を上げようとしない二人。

「どんなに謝ってもらっても、うちの子は生き返らないんだ!!どうして
うちの子がいることに気づかなかったんだ!!返せ!!頼む・・・うちの
子を返してくれ!!」

泣きながらそう叫ぶご家族にどんなに責められても、悪いのはこちら。
ご遺族の怒り、悲しみ、悔しさをすべて受け取って、誠意を見せることし
か自分たちにできることはない・・・その覚悟を決めての土下座だったと
思われます。

ところがこのとき、おばあちゃんからその二人に信じられないような言葉
が投げかけられたのです。

おばあちゃんはこう言ったそうです。

「うちの孫は、この年でこの世を去る運命にあったのです。そのきっかけ
となる、とても嫌な役割をあなたに背負わせてしまって、本当に申し訳あ
りません」

その言葉を聞いたとたん、彼らは驚いて頭を上げました。そして一瞬の後、
二人は一目をはばからず、オイオイと号泣し始めたのです。

なんと、おばあちゃんはかわいい孫を奪った相手を許したのです。

いやそればかりか、その相手の心中を思い遣ったのです。

「ス・ゴ・イ・・・」

お恥ずかしいですが、この話を聴いたとき、私は一言そう答えるのがやっ
とでした。自分には到底できる行動ではない。そう思いながらも、
そのおばあちゃんの一言で少なくとも救われる心があったのではないか。
いや、一番救われたのは他でもない、亡くなった男の子ではなかっただろ
うか。などと考えてしまいました。お聞きしたあと、なんだか悲しさと切
なさの中に、あたたかいものを感じた私がいたのです。

Tさんは最後にこう付け加えてくださいました。

「そうそう木下さん、その後、その運送会社はどうなったと思います?
なんと、安全運転、地域No1の表彰を受ける会社になっていったんです
よ。あのとき、おばあちゃんが言ってくれたあの言葉のおかげでね」