ベランダでブルーベリーを育て始めてから、7月で丸2年となる。
これまで、葉枯れ、クロロシス(黄化)、急激な枝枯れなどの生育障害を経験してきた。
これまでは生育不良になった時、
pHは大丈夫なのか、とか
栄養が足りていないのではないか、とか
心配して色々と肥料やpH調整を試してきた。
しかし昨年ひどいクロロシスを起こした時、肥料やメネデールでは大きな改善が見られなかった。
植え替えの時に驚いた。
ブルーベリーは本当に果樹なのか?と思うくらい、細く繊細な根をしていた。
生育不良やクロロシスは、pHや肥料が問題だったのではなく、そもそも根が痛んでいて栄養が吸収できなかったからなのではないか?
我が家の2年間の栽培経験を振り返ると、どうもそれが主因な気がしてきた。
少し前にブルーベリーの本を読んだ。
膨大な写真資料と体験に基づく解説が素晴らしい。
この本作りにかけられた時間もすごいし、情報の濃厚さに圧倒される。
インターネット検索で情報を集める癖がついていると、意外と
もっと早く読めばよかった。
同書によると、根の生育ピークは5-6月と8-9月の2回あり、8-9月の方がメジャーな成育期のようだ。
本の内容や、これまでのベランダ栽培を踏まえ、今年は、
温度、光の強さ、水(加湿、乾燥)
に注目して、健康な根をどのように育てるか、我が家に適した栽培方法を探っていきたい。
まず回復途中のサンシャインブルー1号について
今年の春からの振り返りの記録。
4/20
急に暑い日が数日続いた。
たっぷり光合成してもらおうと、ベランダのガラスに近い所に置いていたTO-303に異常発生。
新芽の葉先が枯れ、多くの葉でクロロシスが現れた。
同じ場所に置いてあったサンシャインブルー1号にも、クロロシスが出ていることに気づいた。
特に顕著なのは細くて弱い枝だ。
株全体の様子。
温度が急に上がって日光も強くなって、地上部が盛んに生育し始めた頃だ。
でもそれを支えるほど根が育っていなかったのかもしれない。
その上、ポットに直射日光が当たって、思った以上に熱がこもって根が痛んだかもしれない。
というわけで、サンシャインブルー1号、シャープブルー、TO-303を日陰エリアに移動してみた。
ちなみにクロロシスは、剪定の時に試しに残した細い枝や、生育の悪い枝に多く見られた。
そのような枝は栄養が回りにくく、クロロシスも出やすい傾向があるようだ。
剪定時に残した細い枝からは複数の芽が伸びていたが、葉を数枚展開しただけですぐ成長が止ってしまった。
来年はこういう爪楊枝くらいの太さの枝は剪定してしまおう、という見極めがついた。
5/6
サンシャインブルー1号のクロロシス症状は改善傾向にある。
地上部がよく成長しているので水やりはほぼ毎日、ブルーベリーの小粒有機肥料を3週間おきに4粒くらいずつ与えている。
ベランダの床が暖かくなってきたので、根が蒸れないように100円ショップの鉢台を導入した。
これで底面の通気性も改善できたら良い。
5/18
クロロシスはほぼ回復した。
昨年の5/25の様子(下)と比べたら、今年は状態が良い。
置き場所は直射日光があまり当たらない明るい日陰。
葉の節間が間延びする様子もなく、すくすく育っている。
これくらいの光量でも生育に問題ないことがわかった。
最高気温は20-25℃くらいだが、日陰のベランダ床はひんやりしている。
根の少ない幼苗のうちは特に、鉢に直射日光が当たって温度上昇することも、不調の原因となるかもしれない。
6/21
ベランダの最高気温は30℃を超えている。
生育は特に問題ない。
クロロシスを起こしていた葉にも、緑が乗ってきた。
鉢の隅っこに妙な芽が出ているのに気づいた…。
雑草かと思ったらなんと、マルチと防虫ネットで押さえつけられていた、新しいシュートだった。
今年は回復で精一杯だと思っていたサンシャインブルー1号に、めでたく跡継ぎ誕生!
長さからすると、6月の初めにはもう伸び始めていたようだ。
しょっぱなから頭打ちという気の毒なスタートとなった。
まっすぐ伸びるだろうか?
来年5-6月の間は、気をつけて根元を観察したい。
さてここから真夏に向けて、過酷な暑さが続く。
夏場のベランダは最高気温が50℃近くになる。
寒冷紗で夏越し遮光スペースを作る予定だが、根痛みは避けられない。
病気も発生するかもしれない。
去年の急激な枯れ込みは、弱ったところに細菌が感染したステムキャンカー(枝枯れ病)だったのではないかと考えている。
その時はざっくり切り落として事なきを得たが、あの症状の進行は急激で、非常に怖かった。
7月終わりまでは肥料を控え、通気性や加湿に気をつけ、ひたすら我慢の毎日としたい。
去年は8月に入ってから二次成長が始まり、肥料も徐々に吸えるようになった。
幸い我が家のベランダ気温は11月ごろまで日中暖かいので、秋成長のリカバリーが期待できるのはいいところだ。
夏場は年々暑くなっている。
今年もなんとか凌ぎたいものだ。