その第一回目は、カワサキのバリオス２。そう、カワサキ最後のクォーターマルチ、すなわち250ccインラインフォアエンジンのマシンである。
このマシンとの出会いは、大学を卒業し就職したての頃。俺はもともと、バリオス２を買う予定なんてなかった。というのも、当時発売されたばかりのNinja250Rが欲しくて、お店を回っていたから。でも、どの店に行っても三ヶ月待ち。どこかに店頭在庫車はない物か…。そんな気分で回っていたんだけど、とうとう見つけれず。落ち込んだ、その時に店内の壁際に置かれていた、ぴかぴかのバリオス２。俺は目を疑った(＠_＠;)
なぜなら、この時にはすでにバリオス２の生産は終了していて、まさか自分がF1サウンドを奏でるこのマシンが手に入るとは思っていなかったからだ。俺はその日「ちょっと参考にさせてください(・_・)」といったものの、心はすでにバリオス２に動いてて、翌日には申し込みに行っていた（笑）
手に入れてみるとなんとも気持ちよく、250ccなので排気量なりだけど、伸びのある加速は特に気持ちよかった。レッドゾーンは規制が入ってから下がったものの17000回転からという超高回転エンジン。回そうと思えば19000回転まで回るのが凄い！
そして自分のお気に入りのポイントは、ペリメーターフレームとか変わった取り回しの排気管とかいろいろあるけれど、一番はなめらかなタンク形状かな。
バリオス２の乗り味は、そうだな、素直なんだけどツインサスだからNinja250と比べると路面への追従性は劣るし、外側に逃げていく感じがある。とはいうものの、250ccという排気量からくる車体の軽さやスリムさのおかげで、楽しいハンドリングだった（＾－＾）
クルマで例えると…、俺はあんまりクルマには詳しくないけれど、たぶんユーノス・ロードスターNA6CEにDC2のインテRのエンジンって感じになるかな。
楽しくて楽しくて、峠にはよく行ったなー(^^♪
KLX125を買うまでは通勤にも使っていたバリオス２だけど、ボーナスが出るごとにコツコツとカスタムをしていった。カスタムしていくたび、バリオス２はそれに応えてくれる、いいバイクだったと思う。けれど、250ccのネイキッドはネイキッドだから、特にデザイン的に越えられない壁があるようなきがしたなぁ。あと、250ccゆえ、小さな車体サイズがちょっと劣等感を感じることもあった。
ただ、カスタムをすすめていった自分のバリオス２は、明らかに他のバリオス２とは違うオーラをまとっているのか、皆さんからの評価は高くて、自分としては嬉しかった(^^)
ここまでカスタムしてサーキットにまで行ったバリオス２だけど、とうとう転倒してしまった。最初は、いいバイクだから直して乗り続けようと思っていたけれど、いろんなことがあったし、大型バイクにステップアップしたいという気持ちもあって、悲しいことだけどバリオス２から降りることとなった。今では綺麗に直してもらって、同じ市内に住む方に乗ってもらっている。いつまでもバリオス２には元気で走ってもらいたいなぁ。転倒は確かに嫌な思い出だけど、それ以上に楽しい思い出の詰まった忘れることのできないバイクだと思う(ツ)/
