ツルモク独身寮 | にゃ~・しねま・ぱらだいす

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ドコにもダレにも媚を売らずに、劇場・DVDなどで鑑賞した映画の勝手な私評を。


ハピネット・ピクチャーズ
ツルモク独身寮

【監督】今関あきよし

【主演】前田耕陽、七瀬なつみ、竹内 力


富田靖子をスターダム(?)に押し上げた『アイコ16歳』やモーニング娘。主演映画を監督した

青春映画の第一人者が撮った、ヒット漫画原作の青春ラブコメディ。1991年公開。

ちなみにその13年後、同氏は少女買春で逮捕されるという青春し過ぎなオチも。


東京の家具メーカーの組立工場で働く単調な毎日を過ごしている正太の唯一の楽しみは、

故郷四国で未だ高校に通うともみとの電話だけだった。

そんなある日、向かいの女子寮で見かけた会社のアイドルみゆきが、正太に猛アプローチ。

年上の女性の積極的な行動にデレデレ、フラフラの正太の前に、心配して上京したともみが現れる-。


80年代、名作高橋留美子大先生の『めぞん一刻』とともに『ビッグコミックスピリッツ』を引っ張った

ヒット漫画が原作。確か実家の押入れには全巻揃っていたような(恥)。

当時全盛だった男闘呼組(変換できねーよ)の中でも爽やかさNo.1だった前田耕陽を主役に据えて、

当時流行のアイドル映画の一環として制作されたのだろう、きっと。

この頃は『花のあすか組』とか『Let's豪徳寺』とか漫画原作+アイドルという邦画とほほの冬の時代。

当然芝居やストーリーには見るべきものが何もなく、タダタダ追っかけ&ハッピファンが支えていた。


『めぞん~』は21世紀の現在読み返しても充分面白い漫画史に残る傑作ではあるが、さすがに

本作はちと辛い。イタイカユイユルイアイタタタタタタで、バブルのほろ苦い匂いさえ漂う。

肝心の映画の方も、漫画的なキャラクターを実写化しようと努力した跡は認めるものの、

かえってアイタタタタタが増幅されてしまうという悪循環。そもそも結末違ったような記憶あるし。

いろんな意味で涙なしでは見れない。


そんな作品をなぜ今更。


こんなトコロ で見つけてしまって、ついつい2時間。


青い鳥は、あの麦藁帽子は何処。自分探しの旅はまだまだ続く。



【評価】☆☆☆☆☆