キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン | Sound@Cinema

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))) Cinema Sound Works シャチョーの日々 (((
映画の音響技術評価などをプロ目線で、車系もたまにw
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劇場で観るべき作品ですが200分超という尺に

私の膀胱が耐え切れないので配信迄首を長く

して待っておりました。情けない話です(涙)

 

お話は、皆さんご存知の通りです。

 

20年代、オイルラッシュにより沸いた

オクラホマ州のインディアンの居留地

に強欲な人々が集まり、政略結婚や強請、

果ては殺しに塗れたアメリカの暗黒歴史

の一部を描いたものです。

 

 

 

 

主演はレオ様、対戦景気で世界一の国と

なった米国。更に油田の開発にて巨万の

富を得て、石油鉱業兼でブクブクに太る

先住民族。金の匂いしか無いこの地域の

胡散臭い政治指導者であり牧場主でもある

キング役にデ・ニーロ。レオ様はその甥

という立場であります。

 

先住民族の女性と結婚すると、その一族

の利権を巡り、叔父キングに操られ出し

間抜けな彼は次々と巻き込まれていきます。

 

 

 

 

アホのアーネストという役に成り切るだけ

の芝居の引き出しがあるレオ様が凄いです。

 

 

 

 

常時、口を”への字”に曲げ実在の人物アーネスト

が彼に降りて来たんじゃないか?と思われる程の

憑依ブリに、ディカプリオの演技に対する凄まじい

執念というか役者魂を感じ得ずにいられません。

 

本当に凄い・・・

 

しかし眼前で起こっているさもしい事は、

アメリカの恥歴史そのもので、人間の本能

剥き出しの浅ましい営みを延々と見せつけ

られるので、少々しんどい部分でもあります。

繰り返されるのは悪事ばかりなので、

もう少しコンパクトにならないかな?って

のが正直な所でした。

 

原作は連邦警察の活躍にスポットが当たって

いるとの事ですが、先住民側にもう少し

舵を切れば相当に違って見えるんでしょうね。

 

巨匠スコセッシは、愚かな白人を主題にし

二人の芸達者な俳優を双璧に置き、人間の

そもそもの”欲”という基本的な脆い部分を

大幅に強調した仕上がりになっています。

 

いやぁ、重かった(汗)

 

想定通り、鑑賞中に3回トイレに行きました・・・