九時間の恐怖 | Sound@Cinema

Sound@Cinema

))) Cinema Sound Works シャチョーの日々 (((
映画の音響技術評価などをプロ目線で、車系もたまにw
http://www.csw.jp/

 

 

とんでも無いもんが”白い巨塔”ブルーレイの

ボーナスディスクとして同梱されていました。

 

1957年製作で島耕二監督作品の”九時間の恐怖”

という、静岡県の井川ダムで起こった実際の事故

を再現したサスペンス?映画です。

 

なぜこれが同梱ディスクになったかというと、

若き日の田宮二郎(柴田吾郎)がちょい役

の警官で出演しており、まさに田宮二郎を

探せ!的なモノ程度か?と思って観始めました。

 

※井川ダム
 

その事故というのは、排水路水門の水漏れ修理

のため潜った潜水夫が、8トンもの水圧に左足を

吸いこまれて浮上できなくなり、ダムを竣工中の

全スタッフと地元の多大な協力を得て潜水夫の

救助にあたったという事例です。

 

そいつを大映が当時ノーネームな俳優を大量

起用し、間組と静岡県や地元警察から多大な

協力を得て映画化したものです。

 

非常にシンプル極まりない再生ドキュメントかな?

 

 

 

 

ダムの一角を主戦場とし、上がって来ない潜水夫

に懸命に空気を送りつつ、命綱を引きあって生存

確認の一方で、県内から他の潜水夫を探し出して

なんとか引き上げようと模索するシーンバック構成。

 

手押しの空気ポンプの音が大変印象的でした。

 

 

 

 

おっ!居たぞ!一番左に若いころの田宮二郎!!

一言台詞あったけど上ずっており初々しいのぉ、、、

 

同梱されたDVDは微妙な修復を受けており、

なんとか観られる様にはなってはおり、微妙

な緊張感と街全体でこの事件に関心を寄せる

様相が上手くは浮彫になっていました。

 

救助潜水夫が物凄い悪路を走破しダムに

向かうシーンは物凄かったです。

まさに道無き道を怒涛の勢いで向かいます。

 

エンドは物凄い音処理、究極のノンモンタジュー

(無音)構成で緊張感を煽ります。これは

私の好きな手法なので思わず息を吞みました。
 

尺は僅かに80分。

 

意外に面白いものでしたよ!