透明人間 | Sound@Cinema

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))) Cinema Sound Works シャチョーの日々 (((
映画の音響技術評価などをプロ目線で、車系もたまにw
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鑑賞したのは、もう少し前でしたが、レビューし忘れてたので(笑)

今更ながら書き記しておきますかね。

 

何度もリブートされてきた”透明人間”ですが、より現代的、

現実的な路線で描かれていました。注目は無論”透明化”

に関するところかと思いますが、従来の様に新発見の薬

を飲んで、ドロロンパッ!では御座いません。

 

ヒロインを襲う、犯人のエイドリアンが世界的な光学の

専門家という触れ込みが早々に台詞にあるので、多分

その技術使って何かするんじゃないかな?と容易に想像

出来ますが、その通りでした(爆)

 

まぁまぁその辺は良いとして、今作の最大の引き立て役は

主演のエリザベス・モスに間違いありません。アラフォーに

近い年齢にも達しており、かつてのキュートさは微塵も

見当たりませんが、目の下に隈作って真っ赤な目でワナ

ワナする演技は真に迫っており、サスペンス性を嫌でも

盛り立ててくれます。

 

そこへ透明化しつつも、見えないだけで実態のある人間の

微かな息吹や、足音、物音などが、かなり微妙に巧妙に

効果音として埋め込んであり、物憂げなフレームと共に

画の端々迄”無いものを探す”という珍妙な鑑賞状態でした(笑)

 

ホラーではないので、強烈にドカンッ!とは来ませんが

別な意味で心臓にはよろしくありません。

 

それもこれも、監督のリー・ワネルがやっぱ上手いですわ。

 

今迄撮りあげて来た、ホラーやサスペンスのテクニックを

総動員し、極上のモノに仕上げてきています。

 

我儘言わせてもらえば、エリザベス・モスがもうちょい

若くて、スレンダーだったら、、、ちょっと太いかな?

 

それでも非常に面白いです。

DOLBY CINEMAの原版もあるようですが、日本じゃ

公開は無いでしょうね、、、あれだけ暗部の描写が

あるのなら、是非とも上級フォーマットで観てみたいです!