インドの大英雄、1950年代~60年代に掛けて中距離走で
世界記録を樹立された”ミルカ・シン”の半生を描いた作品。
インド国内では大ヒットし、賞レースも総ナメだった
らしいが、日本では余り大きな興行じゃなかった。
「きっとうまくいく」等のヒットもあったんで観に行き
たかったが、ハマらずに断念した記憶がある。
武井壮が出演している事で若干話題になったが、
チョイ役なので動員に関係無し(笑)
7:3分けが昭和を物語る。
印パ独立後の運命に翻弄された経緯を背景に、
家族の分断がベースストーリーになっている。
2時間半に尺を支えるのがこれで、常に回帰してくる。
マサラムービーお得意のダンスも排除し、
割とリアリティに徹してはいるが如何せん長い・・・
一般的なシーンでの間尺が異様に長く、競技に
なると音楽がガンガン掛かって一気に駆り立てて
くるが、このバランスの悪さが気になって仕方が無い。
それにも加え、時間軸をいじって並行で走らせる
構成も取っているが、顔がほとんど変わらないので
何だか良く判らなくなってしまった。
かと言って、筋の上では全部整合性は取れているので
難しい編集作業だったと想像が出来る。
音の構成は鷹揚過ぎてて余り良くない。
リバーブ飛ばしと、ドカンと入る音楽ばかりが耳について
次第に飽きてしまった。もっと何か出来るはずである。
ケチばかり付けた形になったが、悪い訳では無く
ひたすら惜しいのである。まぁインドの国内事情も
勘案すればこの位の出来で十分かと思うが、国際
市場に打って出るならもう少し洗練されるべきかな。
おっと、ミルカ・シン本人はこんな感じ。
なんだか乗り切れずに観終え残念であった、、、
すいません。