久々に凄まじいドキュメンタリーに出会った。
インド・ガルワールヒマラヤの峻峰。
メルー中央峰は形状が「サメのヒレ」似ていることから
Sharks Fin(シャークスフィン)と呼ばれている。
写真真ん中のまさに魚の背びれの様な場所が”メルー”
この頂上に、ほぼほぼ垂直な斜面ルートから登頂しよと
言う、無謀極まりない事をしたのがこの3人。
左から有名な登山家でコンラッド、中央がこの作品を同時に
撮影し奥さんと作品としてまとめたジミー・チン、右がレナン。
メルーへの登頂記録はあるものの、この過酷なルートから
成功したものはおらず、まさに世界初の行為を当事者が
撮影しまとめたもので、リアリティと凄まじさが群を抜いた。
また、撮影者のジミーは山岳カメラマンでもあるので、
こんな条件なのに適格な映像と音声が提供されている
という奇跡にも同じ生業の者として敬意を表す。
まず、お話は、第1回目のアタックから始まるが天候や
条件に恵まれず頂きの100m手前で撤退する所から始まる。
そして、色んな事件や精神的な立て直しを計って再アタック
に向かうところが本筋。調べれば普通に判ってしまうが、
ネタバレになるので結果は一応書かない。
技術、体力は無論、一番大切なのは精神力。
頑張るとか、一生懸命とかそういう次元を通り越し、
どうしてもそこへ行かねばならないと笑顔で立ち向かう
この人達に物凄さに、圧倒されてしまった。
昔良く昔聞いた言葉だが、「そこに山があるから」という
登山家ジョージ・マロニーの発言を思い出した。
おそらく、この人達も確固たる理由なんか無いんだと
思うが、登らずにはいられないんだろうと思う。
それにしても久々に物凄い物を観た。