主演 藤原竜也 松山ケンイチ。監督 廣木 隆一。
舞台は名古屋から近い離島・猪狩島(架空の島)。この地で農業をしている泉圭太(藤原竜也)は妻の加奈(黒木華)と娘の3人暮らし。彼が栽培した黒イチジクが土地の名品となり、助成金5億円が支給されることになった。そんな時に本土から元受刑者の男性が島にやってきた。圭太の農園に侵入したその男性を圭太は誤って殺してしまう。現場に居合わせた圭太の幼馴染で猟師の田辺純(松山ケンイチ)と警察官の
守屋真一郎(神木隆之介)は協議して、この事件を「無かったことに」するため、隠ぺい工作を開始した。本土からは刑事の畠山(永瀬正敏)が来て、捜査を開始するのだが・・
うーん。これはかなり無理があるというか現実離れした滅茶苦茶な設定だ。だいたい圭太が男を殺したと言っても、もみあっているうちに男が石に頭をぶつけて絶命しただけなのだ。正当防衛が成立する。その時点で出頭すれば良かったのに・・
もっともそれでは話が成立しないわけだが(笑)。もっと言うと現場に居合わせた警察官が隠ぺいに関わるなんてことも絶対に起こり得ない。
ま、それは置いておいて、刑事がやって来て捜査が進むと同時にもうひと悶着あり、第二、第三の殺人が起きるのだ。この辺りの展開はサスペンスというよりB級ホラーの乗りである。
そして話の中盤で神木隆之介演じる警察官の真一郎は悲劇的な結末を迎える。
後半は話のテンポも悪くなり、飽きてくるのだが、それでも最後はどういう落としどころになるのか?と思いながら観ていたが、何とも煮え切らないというか後味の悪い結末。後味が悪くても構わないのだが、中途半端で終わった感は受け入れられない。