恋愛小説家 AS GOOD AS IT GETS 1997年 米 138分 ★★★★ | 新作映画の評価 どれを観ようか? ネタバレなし

新作映画の評価 どれを観ようか? ネタバレなし

映画が大好き。都内千代田区在住です。

評価は5段階で
★★★★★ 最高! 面白い! もう1回見たい!
★★★★  オススメ 見ておくべき1本です
★★★   普通かな? 見て損はない
★★    うーん、ちょっと微妙かな?
★     つまらん

 

ジャック・ニコルソンとヘレン・ハントがそれぞれアカデミー主演男優賞と主演女優賞を取った秀作である。

舞台はNY。メルビン(ジャック・ニコルソン)売れっ子の作家で、女性が好む甘ったるい恋愛小説の第一人者。すごい変人で、強烈な毒舌ですごい潔癖症。隣人のゲイの画家サイモン(グレッグ・キニア)とはトラブルばかり。
そんなメルビンが行きつけのレストランのウエイトレス キャロル(ヘレン・ハント)に恋をしてしまうのだが・・

メルビンは所謂「強迫性障害」である。手順に対する異常なこだわりと潔癖症なのが特徴。彼の行動が笑える。玄関のドアのロックは5回しないとならず、石鹼は一度使っただけで捨てる。レストランの食事にプラスチックのナイフとフォークを持参する。道路の敷居や継ぎ目を跨げない。こういう人間は実は結構いるのだが、この映画の公開当時はまだ「強迫性障害」という言葉も無かったように思う。

一方のキャロルはシングルマザー。病弱の息子と母親の3人暮らし。言いたいことをズケズケ言う性格なので、そういう部分にメルビンは惹かれたのかも。

メルビンが少しずつ変わっていく様が観ていて好ましい。その最初のきっかけは犬である。ひょんなことからサイモンの愛犬バーデルを預かるのだが、その犬が懐いてしまうのだ。
キャロルを想うメルビンは彼女の息子のためにいい医者をつけてやり費用もすべて出してやる。そんなこともあり、キャロルは彼に対する見方を変えるのだが、なかなか恋仲になるというわけにはいかない。

サイモンは傷害事件に巻き込まれたり、破産したりで散々な目に遭う。そして絶縁中の両親に金を無心に行くことになるのだが、その旅にメルビンとキャロルも同行することに。
旅先のレストランでのメルビンとキャロルのシーンがいい。彼のセリフ You made me be a better man.(君のためにもっといい人間になろうと思った)がジーンとくる。が、ここでもまた余計な一言が出てキャロルを怒らせてしまう。

観ている方はハラハラするのだが、この辺りになるとキャロルの身勝手さが鼻についてしまい、メルビンが可哀そうに思えてくる。


最後はもちろんハッピーエンドで。