№4
日付:2023/2/5
タイトル:モリコーネ 映画が恋した音楽家 | Ennio
監督・脚本:Giuseppe Tornatore
劇場名:シネプレックス平塚 screen3
パンフレット:あり(\880)
評価:8

 

映画音楽の巨匠、エンニオ・モリコーネの人生の歩みを、本人の口述と関係者へのインタビューを中心に振り返った157分。

次々と明らかにされる楽曲秘話は、知っている作品でも知らない作品でも興味の尽きない話ばかり。彼が最初に脚光を浴びた編曲の仕事からして、「彼は編曲を“発明”した」という関係者の言葉通り、その独創的なアレンジによって次々とヒット曲が生まれるプロセスに、彼の才能の片鱗が早くも窺われる。

彼自身の音楽的ルーツ、作曲における手法、映画音楽への思いの変遷、そして数々の名曲秘話。ある意味監督以上に作品の本質を見抜いていたのではないかと思わせる彼の監督たちへのアドバイスと、そのシーンに見事に適合する楽曲、その結果誕生した名シーンが次々紹介されていく。生涯で1本だけ、彼が担当出来なかった事を後悔している作品の話なども。ジュゼッペ・トルナトーレ監督は自身の作品は控え目にモリコーネの作曲家人生を網羅していて、本当に見応えのあるドキュメンタリーに仕上げてくれた。まさに映画版「私の履歴書」と言える本作と、この偉大な作曲家の軌跡に何度も拍手を送りたくなった。

 

改めて彼のディスコグラフィを見ながら、かつて映画館で観た作品を探してみた。

「ミスター・ノーボディ」

「恐怖に襲われた街」

「遊星からの物体X」

「アンタッチャブル」

題名のない子守唄

作品のジャンルを問わない点も少々驚きです。これらの作品を観直していく際の楽しみがひとつ増えました。

 

出発はトランペット奏者

 

勿論マカロニ・ウェスタンの巨匠とのエピソードも

 

 

 

 

パンフレット

エンニオについて語ってくれた全員の名前が網羅されている

チラシ