№22
日付:2022/7/6
タイトル:メタモルフォーゼの縁側
監督:狩山俊輔
劇場名:TOHOシネマズ小田原 PREMIER
パンフレット:あり(\820)
評価:5点

 

こちらもYAHOO!映画で点数が高いのが鑑賞動機でしたが、狩山俊輔監督は完全にTV畑の人でこれといって出世作も見当たらない。原作の1話と2話を試し読みしたところ、あっという間にその世界に引き込まれた(鶴谷香央理さんの漫画はモーニング誌上で読んだことがあるような)。最終的に劇場に足を運んだ決め手は、脚本担当の岡田惠和さん。最近関東ローカルで「最後から二番目の恋」を再放送していて、やっぱり面白かった。

 

原作の2話分をほぼほぼ完全にトレースして始まった本作。悩み多き陰キャラJKと75歳の元乙女との交流を軸に、観客の人生にも一服の清涼剤と元気をくれるような作品。芦田愛菜ちゃん演じるうららの性格や背格好がうちの娘とかなり似通っていて(どちらも身長150㎝未満)、うららがリュックを背負って駆け出す姿に何度もグッときた。

とはいえ本作、実写としての世界観の創出に物足りなさを感じる。原作から色々“拝借”して終わってしまったような。漫画という「作品として完成された絵コンテ」を実写映画化するのは、TVドラマ化するのとは訳が違う。この点は残念。原作におんぶに抱っこな作品に思えてならなかった。

 

その昔「読んでから観るか、観てから読むか」という角川映画のキャッチコピーがありましたが(当時の角川映画はどちらを選んでもつまらなかった)、最近は観てから読むケースが結構ある(本作も買っちゃいそう)。原作を知る機会にはなっているものの、やっぱりそれって順番逆だよなと思う今日この頃です。

 

 

幼馴染の紡君がメチャいい奴

 

 

原作者の全面協力を得て素敵なパンフレットに仕上がった