福岡に帰省して二日目、かつて通った映画館の跡地がどうなっているのか確認しようと、再び中洲と天神に出掛けました。
ところがいざ行ってみると、どの辺に建物が建っていたのかいまいち定かでない。何せ25年も経過していて、周囲の建物もすっかり様変わりしています。
そこで翌日、百地にある福岡市総合図書館の郷土・特別資料室を訪れ(立派な図書館ですね、私が学生の頃は博多ポートタワーの下にありましたが)、当時の「シティ情報ふくおか」で場所を確認する事にしました。
<<天神映劇>>
センターシネマ、ステーションシネマ同様、こちらも格安の名画座だったような(こちらが洋画、天神中央映劇が邦画の名画座)。
「暁の7人」(1978/6/10)、「地球に落ちてきた男」(1979/9/15)、特に前者は戦争映画の中でも私にとって特に印象深い作品です。
決して前の方に座ってはならない劇場・・・・隣に怪しげなおじさんが座ったかと思うと突然手を握ってくる・・・・!!(実際私の映画友達だった今村君がそういう目に遭っていました)
福岡銀行本店の裏口。地図だとこの辺りなんだけど、竣工が1975年だそうなので、この右隣だったか・・・?
<<ピカデリー1・2>>
那珂川沿いに佇む2階建ての映画館、最もお世話になった劇場の一つです。
ピカデリー1で最後に観たのは「クラッシャージョウ」(1983/3/20)、ピカデリー2は「昔みたい」と「ユーズド・カー」(1981/12/1)の2本立て。ピカデリー2のあの急勾配の客席が懐かしい・・・・
跡形もありません・・・・どこかに昔の画像がアップされていないか探してみましたが見つかりませんでした。
隣の博多城山ホテルも無くなってるんですね。
※1979年当時の貴重なお写真をご提供頂きました!!! → こちら!
<<スカラ座、宝塚劇場、シネマ1・2>>
一つの建物に4つの劇場がひしめいていた、福岡の映画劇場の当時のランドマークと言っても良いのでは。
最後に観たのは、
スカラ座 「バンデットQ」(1983/3/12)
宝塚劇場 「フリテンくん」「じゃりん子チエ」(1981/4/12)の2本立て
シネマ1 「殺しのドレス」(1981/4/19)
シネマ2 「ミスター・ミセス・ミス・ロンリー」「ガキ帝国」(1981/9/18)の2本立て
大作中心の他の劇場の中、シネマ2は今で言う単館系の作品を上映。「大理石の男」「木靴の樹」「家族の肖像」、、、いずれも記憶に残る作品ばかり。
この建物も取り壊され、今や駐車場ですか。
福岡松竹、福岡東宝があった通り。手前が松竹跡
これ以外にも、センターシネマ、ステーションシネマといった所謂「百円映画」劇場(私が通っている頃は既に百円じゃなかったですが)には私もお世話になりました。
あと博多駅前にサンハクト映劇という大変立派な劇場があって、これは今のシネコンにも負けない、頭の上まで背もたれのある素晴らしく居心地の良いシアターでした(いつもガラガラだったなぁ)。
てあとる西新も、忘れられません。
今の自分が通う劇場がほぼシネコンばかりな状況を考えれば、こういった劇場が淘汰されていったのは必然なのでしょう。私が映画館に足繁く通うようになった1970年代は、まだ上映中に煙草を吸っているような客がたまにいたり、フィルムが燃え出して途中で中断するような事もしばしばでした。
今回の跡地巡りも、懐古主義以外の何物でもありませんが、現状を確認できて良かったです。
また帰ってきた時にも、大洋が残ってると嬉しいな。
追記:
東映グランドは1978年7月頃に休館。1979年11月3日より「福岡グランド」として再オープン。