週刊金曜日 2020年6月26日号より 難民を追いつめる日本の入管制度⑥ | パキスタン人旦那と共に歩む人生

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「コロナ禍」でも東京入管で被収容者に暴力とセクハラ

入管で繰り返される非人道的な暴力行為

     樫田秀樹

 

「コロナ禍」で、一時的に収容が解かれる「仮放免」が増える一方、東京入管では長期収容されている女性たちへの暴力やセクハラが行なわれた。これまでにも、入管の収容施設という“密室”では、非道な暴力が繰り返されてきた。

 

「Free Us Please」「Let Us Free」 (自由にして)

 

 4月25日16時半、解放を求める女性被収容者たち約30人が、Tシャツや紙にこう書いて、立つだけのサイレントデモを実施した。

 

 場所は、法務省・出入国在留管理庁(入管庁)の東京都港区の収容施設「東京出入国在留管理局(東京入管)」。収容施設には1日に合計約7時間の決められた自由時間があるが、自由時間の終了時刻となる16時半に、Nブロックでほぼ全員が雑居房に戻らず、サイレントデモをしたのだ。

 

 収容施設では雑居が基本だ(6畳間に4、5人ほど)。だが、新型コロナウイルスの感染拡大により、「三密状態」を軽減するため、入管は4月上旬から仮放免を続々と出している。

しかし、そんな中、4月22日頃に東京入管の女性被収容者の間で、ある情報が「納得できない」と話題になった。

 

 収容されて日の浅いベトナム人やタイ人が、保証人もいないのに仮放免が決まったというのだ。ネパール出身の女性バビタさん(2018年6月から収容)は、筆者との面会でこう話した。

「長期収容の私たちは、仮放免に必要な保証人もいるんです。でも、コロナ感染の危険性があっても解放されない。ヘンですよ。それで、4月25日に、入管に仮放免を訴えようってみんなで決めたんです」

 

 そして4月25日、サイレントデモが始まったが、これが女性職員の目に留まり、すぐに「帰室しなさい」との放送が入った。半数は帰室したが、半数は、その後の「帰室しないと、仮放免も自由時間もなくなる」との計4、5回の放送にも怯まずにデモを継続した。

 

 しかし、女性職員はデモに至った理由を尋ねず、それどころか、最後の放送後、体より大きな盾をもった男性職員が数十人も現れた。バビタさんは男性職員に首を曲げるように押さえられ、両手と両足を持ち上げられ「隔離室」(入管は「保護室」と呼ぶ)へと運ばれた。

 

 隔離室には何もない。あるのは、床に設置された便器だけ。部屋は排泄物臭に満ちていた。洗浄水を流すレバーもない(職員が部屋の外から操作する)。その臭いと恐怖で具合が悪くなったバビタさんは嘔吐し、もうデモをしないことを約束して出してもらった。ただ、男性職員に押さえつけられた首の痛みに今も悩んでいる。

 

 

下着姿を職員が撮影

 

 コンゴ民主共和国出身のフローレンスさん(18年3月から収容)も同じデモに参加し、暴力を受けた。盾をもった男性職員などが突入したとき、その勢いにフローレンスさんは部屋に押し戻された。

その後、汗ばんだ服を着替えようと下着姿になったところでドアが開き、ビデオカメラを手にした女性職員が入ってきた。後ろでは男性職員がその様子を見ている。

「やめて!ダメでしょ!」

 

 フローレンスさんは、咄嗟に湯呑みに残っていたお湯を手に取って「近づくと自分の体にかける!」と抗議したが、これが、後日の入管側の説明によると「お湯で威嚇してきた」とされ、下着姿のままでの隔離室行きとなった。その間もビデオ撮影は続いた。抵抗した際に左耳のピアスが取れて出血した。だが治療もされず、先述の臭い隔離室で一晩を過ごした。

 

 この日に染みついた恐怖はフローレンスさんを今も苦しめる。6月上旬から、体がまったく食事を受け付けなくなったのだ。さらに、事件から数日後、女性職員から「みんなであなたの裸をライブ映像で見た。セクシーだったよ」と言われたことにも深く傷ついている。

 

 超党派の国会議員による「難民問題に関する議員懇談会(難民懇)」は、この件で3回ほど入管庁職員を呼んでのヒアリングを実施したが、入管庁の岡本章(おかもとあきら)警備課長は、職員の対応は適切であったと主張。「個別的案件には回答を差し控える」と繰り返すだけだった。

 

 フローレンスさんは別れ際に筆者にこう言った。

「私、ここ怖いよ・・・」

 

 フローレンスさんもバビタさんも自身の心や体がむしばまれることを怖れている。実はバビタさんは後日、「不服申出書」を東京入管に出していた。しかし、5月21日付で出た入管側の回答である「判定書」には、「理由なし」と書かれていた。暴力行為などがあったことは認めないということだ。

 

 だが実際は、収容施設では、長期収容の中で医療放置や一部職員の横暴なふるまいが横行している。いつ出所できるかの情報が皆無なことに心を壊す人も後を絶たない。

07年から昨年までに全国の収容施設で累計15人の被収容者が死亡している。さらに、死の直前ともいえる自傷行為(自殺未遂も含む)は、過去に数百件もある。たとえば、17年は44件だった。

 

*****


いわゆる人権派がよく使いたがるのは、暴力による身体的な後遺症やトラウマが〜などという大袈裟な表現だと思う。

もちろんだが、ただ外国人だという理由だけでは入管には収容されない。

外国人が入管に収容されるということは、入管法違反により、不法滞在や退去強制令書などが出ていたりと、日本の法令を遵守しなかったことにあると思う。

速やかに出国していれば問題ないと思われるが、彼らの目的はあくまでも日本に住み、働くことなので、文句を言いながらも居座っているのだろう。

 

コンゴ人女性がデモをした後、服を着替えようとしていたら、男性職員を含む職員らがいきなり入ってきて、ビデオ撮影。

それこそ、再三の帰室命令にも従わず、サイレントデモを続けたので、証拠にするためにビデオ撮影しながら話を聞きに来たのではないだろうか?彼女は、帰室後、職員はそのまま話を聞かれないと安心して(?)着替えを始めたのだろうか?

突然の入室に腹を立てた彼女が、湯呑みに入っているお湯を自分にかけると抗議したようだが、汗ばんでいて暑かったにも関わらず、やはり直ちに職員から事情聴取はないと思って、安心して(?)熱いお湯を飲もうと思い、湯呑みに入れていたのだろうか?

 

下着姿のまま「隔離室」に連れて行かれ、後で女性職員に「あなたの裸をライブで見た」と言われたそうだが、彼女はいつどこで裸になったのだろうか?

確かに、「着替え中にビデオ撮影、男性に見られた」、「下着のまま連行」、「裸をライブで見た、セクシーと言われた」という言葉だけ読めば、女性にとっては屈辱的に思えるが、様々な疑問が浮かぶ。


私、ここ怖いよ…と言うのなら、抗議などせずに速やかに帰国すれば良い。そして、湯を自分にかけようとしたり、裸にされた私を日本は難民として認めてくれない!入管は暴力を振るうし、人権なんか認められていないから!と仲間に話しまくって欲しい。

 

別な記事にも書いたが、元夫は、同様に法令違反を犯したので、当時、十条にあった入管に収容されていたことがある。

古い建物で、中国人やらと同じ雑居房だったらしいが、私の心配もよそに健康状態も良く、案外、快適だったようだ。

入管職員に虐待されたなどと言う話は、聞いたことがなかった。収容されているのに電話できると聞き、驚いた記憶がある。


当時は、不法滞在者が多かったのだが、出稼ぎでかなりお金を稼いでいたり、日本で結婚したり、できる見込みがない場合は、帰国するために自ら入管に出頭し、収容され、強制送還されるパキスタン人も多かった。


元夫の兄は、出稼ぎをしていて不法滞在後、自ら出頭し、強制送還された。

また、元夫の弟は、観光ビザで入国しようとしたが、日本ではすでに多くのパキスタン人やイラン人がやらかしていたので、入国拒否をされたと聞いた。

元夫は、兄を頼り来日した。弟は兄たちを頼りに入国しようとした。


こちらで儲かると聞けば、わーっと押し寄せ、あちらで儲かると聞けば、またわーっと簡単にそちらへ移動する。

行き先も仕事も何でも、一人が成功すれば、真似をする奴らばかりだ。

その際、ほとんどが家族や友人を頼っているので、難民申請者もその便乗型パターンで増えていると思う。