犬の里親になりました。(成犬を迎える) | シンデレラプロジェクト ★みんなで取組む保護犬のシンデレラストーリー★

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 シンデレラプロジェクトは獣医師、トリマートレーナーが中心になり、技術と経験を生かし人と犬が幸せに暮らせるための社会創りをしています。

 その日々の活動をブログで報告しています。

こんにちは。プロフェッショナルメンバーのドッグトレーナー中田美穂子です。
今回は、我が家に迎えた元保護犬の話を、一飼い主として、またトレーナーとして書かせていただきたいと思います。

我が家には、2頭の犬がいます。



ボストンテリアのエディーは12歳の男の子(おじいちゃん)です。彼は、保護犬ではありませんが、4歳になってから我が家の子になりました。
雑種のチャナは2歳半の女の子です。彼女は、70頭以上もの多頭飼育現場で生まれていたところを保護され、生後2ヶ月の時に我が家の子になりました。


成犬を迎え入れること、保護された犬を引き取る過程など、私の経験がどなたかの参考になれば幸いです。

まず、ボストンテリアのエディのことから。
先にも書きましたが、彼は保護犬ではありません。成犬から迎えるという観点で読んでいただければ幸いです。エディは私が通ったドッグスクールで飼育されていた犬です。スクールに通う人達のトレーニングの相手として、他のたくさんの犬達と共に暮らしていました。

スクール時代、私の担当犬となったのがエディでした。その時エディは3歳。私が担当する前も何人かの担当者がつき、トレーニングをされていたので、おやつさえあれば、たいていのことは言うことを聞いてくれたと思います。が、オスワリやフセなどができることと、信頼関係を築くことって なんか違うのでは?・・・と気付いたのは、エディとの関わりからでした。

スクール時代のエディの生活環境は、新聞紙を敷いたステンレスの犬舎で休み、定期的にフリースペースに出されたり、他の犬と散歩に行く日々。当時、他にも30頭ほどの犬がいて、相性の合う子もいれば、合わない子もいる中で暮らしていました。相性が合わない犬とすれ違う際は、どちらもストレスがかかり、犬舎の中にいても他の犬に唸られることもしばしば。エディも相手の犬に突進することも多々ありました。




そんな環境に置かれた犬を見た私は、生まれてからずっとそのような環境なのだから、彼ら自身もそれが当たり前と思っていてストレスではないのでは・・・と正直なところ当時考えていました。

その後、私の卒業と共にエディも一緒に引き取ることにしました。エディは当初、そっけなくて、乱暴者で、懐かないし・・・正直、あまり可愛く思いませんでした。でも、このままお別れして、彼はこの先も、あの環境に置かれ続けることに違和感を覚えた、というのが、引き取ることを決めた理由です。

正式にウチの子になったのが真冬でした。ガスストーブの前に、ぺたーっと横になって、とっても気持ちよさそうに寝ているエディを見て、「今まで寒かったんだろうな・・・」と思ったのをよく覚えています。その姿を見たら、あの冷たい犬舎に戻す事なんて絶対にあってはならない!と強く思いました。

ウチの子になってからも、主人に唸ったり、子供にマウンティングしたり、噛んだり・・・。散歩は引っ張りまくり、犬とすれ違えば、飛びかかる・・・今思えば、最初は、悪い見本のような生活だったかもしれません。それでも、トレーニングしながら過ごして、ちょっとずつ、可愛いと思うことが増えて、2、3年経った頃、ふと、家族になったな、と感じたのです。それは、明確な何かがあってそう思ったわけではありません。気づけば、表情も穏やかになり、甘えるようになり、家族を慕うような姿も見られるようになっていました。




8年経った今は、すっかり白髪も増えましたが、とっても元気です。後から来たチャナの相手もよく務めてくれいています。子犬の相手を好み、クライアントのワンちゃんの相手もしてくれて助かっています。

今年高校受験だった息子にとっては、心からの癒しの存在となったようで、疲れた時、不安な時にエディに寄り添いながら乗り切れたようです。合格したのはエディのおかげ!とまで言っていました。私にとっても、可愛いとか可愛くないとかそういうものではなく、そばにいるのが当たり前の存在となっています。

成犬を家族に迎える事は、子犬を迎えるのとは、また一味も二味も違い楽しいものです。家族になるまでの過程には、もしかしたら、時間がかかるかもしれませんが、その過程も愛おしく、こんなに心開いてくれた!と感じる事ができるのは、成犬を迎える事でしか味わえない幸せかもしれません。

チャナのことも書こうかと思いましたが、長くなりましたので、続きにさせてください。
長文を読んでくださりありがとうございます。


シンデレラプロジェクトプロフェッショナルサポーター:犬の出張トレーニングBlueSkyWan


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