昨夜は久しぶりにお気に入りの
映画を見ました。
もう10年以上前に一度見たきり
素敵な食事のシーンが忘れられず
DVDを買ったのがもう3年前。
家でゆっくり見たい、見たいと
思いながら、3年経ってました。
デンマーク映画です。
信仰にのっとった
禁欲的な生活を送る
19世紀後半の小さな漁村が舞台です。
ある信仰の創始者である父のもと
育てられた美しい姉妹をめぐり、
物語が進行していきます。
質素で閉鎖的な村の描写が
淡々と美しく描かれていて
人間らしい情緒を持った人の登場を
際立たせます。
やがて、バベットという
フランスのパリコミューンで
全てを失った女性が、
この美人姉妹のもとにやってきて
家政婦として住み込み始めます。
乾パンを水とビールに漬けたものと
干した魚をお湯で戻して切ったもの。
それが村人の普段の質素な食事。。
そんな時、パリからの連絡で
宝くじで1万フランを当てたと知るバベット・・・♡
美しき姉妹の亡き父の生誕100年を
祝う食卓を準備したい、と願い出るのです。
パリで本格フレンチの食材を
手にいれるために
しばらくの休暇を申し出るバベット。
ウミガメや、うずらや牛の頭など、
これまで見たこともないような
恐ろしい食材(?)をたんまり抱えて
帰ってきたバベットを見て
村人たちは仰天し、
固く団結し、約束を交わします。
それからはもう映画を観てください、と
言いたいのですが
テーブルのしつらえ
フレンチ料理一品一品に合う
ワインのチョイスは
アペリティフのシェリーから
シャンパン(ヴーヴ・クリコ)
赤ワイン(クロ・ヴージョ)、
チーズ
デザート
別室に移りコーヒーとコニャック・・・♡
あまりにも美味しいお料理と
禁断のお酒の数々に
閉鎖的な人々の心が
ドンドン解放されていく様子がたまりません。
そして料理とワインの組み合わせ。
ワインや水を出すタイミング。
食器やキャンドル、グラスの数。
ものすご~く繊細で、
プロフェッショナルで
心が温まる素敵な食卓の場面。
かつてパリで人気を博した
カフェ・アレグレの
シェフだったバベルは大仕事を終えて
美しい姉妹から多大な感謝と
これから先のパリでの生活を応援されます。
が、バベットは当てた1万フラン全てを投じて
この食卓を準備したことを伝え、
私は村から出て行きませんよ、と。
最後の言葉も秀逸ですし、
讃美歌とオペラの対比
村人が普段食べている食事と
バベットの晩餐の対比
クスっと思わず笑っちゃうようなユーモア、
心にいつまでも満ち足りた思いが残る
とっても素敵な映画です。
そして美味しいフレンチが
食べたくなっちゃいました。><
食に興味がある方、
静かな感動を味わいたい方は
一度ご覧になってみられたら如何でしょう。
テーブルコーディネートを
学んでいる方にとっても、
ヒントがたくさん♡♡
何より食卓から広がる幸せを実感し、
テーブルコーディネートが
主役ではない、という意味も
よく分かると思います。
お薦めです♪