本の旅 | 日々の暮らしを重ねる

日々の暮らしを重ねる

心の真ん中は、深い森の中にある泉のようで
みつけた!と思ったり、見えなくなったり。
だけど日々の小さな営みの中から見出す
喜びやときめきは深い森の泉のきらめきなのかもしれないな…
などと思う今日この頃。
そんな日々の徒然を重ねてゆきます。

この頃、また本を読むようになった。

こどもの頃は本が好きで、児童書などを買ってもらうと、楽しくて一日で読んでしまった。

だんだん考えることが多くなり、本のために脳みそを使える場所が少なくなってしまっていた。

ついついテレビを見てしまって、
だって何か音が無いと寂しく感じてしまってね(笑)

新聞の中の小さな文章を読んだり
たまたま偶然の出会いで知った言葉に惹かれて、その本を手に取ったりして、
また少しずつ読むようになった。

と言っても、日常の中ではなかなか。
電車に乗った時、病院の待ち時間などが本の時間。
敢えて本を読む為に、喫茶店に入ったりもする。
贅沢な時間だ。

最近の本との出会いは、なんだかちょっぴりドラマティックだったりする。
と、勝手に思ってる。

知らない方が、Instagramにいいねをくださって、その方のところを訪ねると、その方が読んだ本の一文が載っていたりする。

ある時は、染織家の方の文で、それに心動かされて本を探し、読んだ中に、
花が咲く前の桜の枝で染めると、美しい桜色になるということを知った。
心の中の静かな湖にどこからともなく、小さなさざ波が寄せてくるように感じて、ほぉ〜っと思った。
それから2年ほど経った今年、たまたま切ったばかりの桜の枝を幾本かいただき、桜色を体感した。

あの時の、Instagramの方はどなただったのか、今ではもうわからなくなってしまったけれど、あの出会いがありがたかったな。
新しい本との出会いはその時から始まったのかもしれない。

それから何となく、目や心に引っかかる本を読んでみるようになった。

これもまた、Instagramでフォローしてる方の本の紹介で気になったもの。
梨木香歩さんの本。

連作になっているもので、それはとてもとても心に響いた。

ものづくりのこと、植物や鳥の事も精通していらして、すごい方だなぁと思う。

小説も楽しいが、エッセイもとても素敵だ。

まだ読んでいない本があるにも関わらず、ついまた買ってしまった。

図書館で借りれば…と思うが、小説はどうしても安心して読みたいので、自分の本にしたい。
(たまにお風呂に入ってのんびり読んでしまったりするし…)
かと言って、自由になるお小遣いには限りがあるので、古本屋さんで買うことは、どうかお許し願いたい。

今日見つけた本は、土地の名まえの背景などを書いたもののよう。
こういうのが好き。
ひとつづつ、読んでいくのが楽しみ。


読んでいると、物語の世界に入り込んでしまう。

だから好きな感覚の本が読みたい。

でも、病院の待合室で読んで、うっかり世界に入り込み過ぎて、呼ばれた時に
え〜と、今日は先生に何話すのだったっけな?と、なってしまう事もあり、病院に行く時は伝えたい事はあらかじめメモしておくようにする。

なんだか切り替えスイッチが鈍くなった気がするこの頃。

それも良い時もあるし。
おかげで、どこかへ行けなくても、あちこち旅をしているような心持ち。