過去に3回二重切開の手術を受けられています。
最初は幅が極端に広く、傷も目立っていたため1年後に別の病院で修正の手術を受けたが、
ほとんど変化しなかったそうです。
数年後、傷跡の修正と二重のラインを弱くする手術を受けられました。
二重の幅は狭くなり、かなり改善したそうです。
3回目の手術から1年後の現在、
軽度の下垂があり、目を開いていても二重の切開線が見える状態のため、
ラインの不整が目立つ状態です。
今回当院にて4回目の二重切開の手術を受けられました。
今回はモニター様ではありませんが、手術中の写真のみブログに協力していただきました。
ありがとうございました。
今までの手術で眼窩脂肪や瞼板前組織などを大量に切除されているため、
二重のラインの不整を修正するための組織が足りません。
そのため挙筋腱膜を前転させて瞼板前の組織を補う事で、脂肪移植をしないでラインの修正をします。
これにより、眼瞼下垂とくぼみ目も同時に治ります。
挙筋腱膜の前層(挙筋腱膜は前層と後層の二枚の膜でできています)が内側から外側にかけて切断されていました。
何回目の手術の時に切断されたのかはわかりませんが、
二重のラインの幅が広く、ラインが非常に強い時には
このように挙筋腱膜が切断されている事がよくあります。
眼窩脂肪もほとんど切除されています。
切断された挙筋腱膜の前層をナイロン糸で縫合したところです。
前層は太い線維でできているので、
前層をしっかり修復しないと左右の目の開きを合わせる事ができません。
左側のように切断されてはいませんでしたが、
こちら側は瞼板と腱膜をナイロン糸で縫合した跡がありました。
前転のために行われたのか、腱膜が瞼板からはずれてしまったために修復したのかは不明です。
二重切開の修正は今回のように挙筋腱膜の修復や前転まで行う割合が約50%ぐらいです。
当院では瞼の修正手術の際、脂肪移植は行いません。
移植するとどんなに柔らかい脂肪を移植してもゴムのように硬くなってしまいます。
脂肪移植の代わりに、目の奥から腱膜や眼窩脂肪を前転させて足りない組織を補います。
組織を切断せずに移動させるのは、移植するのとは違って組織が硬くなりません。
たとえ同じ瞼の中の脂肪でも切り取って位置を変えると、
移植されたことになりゴム状に硬くなってしまいます。
瞼は非常に柔らかい組織なので、移植にはあまり向かない部位です。
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