イヤだわ! | 相続日記「ある日突然相続人になったら・・」

相続日記「ある日突然相続人になったら・・」

それはある日突然のことだった。
「小説は奇なり」というけれど。
これはいきなり相続人となった独身オンナの正真正銘の相続の物語、いやドキュメンタリーブログである。

実母ね・・・・・

 

 

そうだよね

 

私には実母がいたんだよね・・・

 

 

 

忘れてた、というか

 

はなから存在を意識したことなんか

 

なかったものね~~

 

 

 

生きていたんだね

 

 

私が生まれてまもなく

 

家を出ていったと聞いた

 

 

私には2つ上の姉がいたらしい

 

 

 

父はその姉を連れて

 

出て行ったらしい

 

 

 

残された私は祖父母に預けられ

 

 

いや、ほとんど放置されていたらしい

 

 

 

 

 

そして養父母が私を迎えにきたらしい

 

 

「おいで・・・」と

 

 

養母が両手を広げると

 

 

私は思い切り

 

 

彼女のその胸に飛び込んだらしい

 

 

 

本当は迎えに、というより

 

ただ様子を見にきただけだったけど

 

 

「もう連れて帰ろう!」と決めて

 

 

 

祖父母に「このまま連れていきます」と

 

言って私をきつく抱きしめ

 

 

玄関を出ようとした瞬間

 

 

「そんな子供、煮るなり焼くなり

 

好きにすればいい!!」と

 

怒鳴り声が背後から聞こえてきたらしい

 

 

 

 

 

 

すべて後に聞いた話だ

 

「ふ~~~~ん」としか

 

反応できなかった

 

養女になったのは私が1歳半

 

 

 

こんなこと覚えているわけがない

 

 

 

だから実母なんか

 

知らない

 

そして知ろうとも

 

しなかった

 

 

 

 

 

それが・・・・・

 

 

 

50年以上も月日が経って

 

 

「あなたのお母さんが亡くなられて・・」と

 

 

言われても

 

 

 

 

 

しかも相続人だなんて

 

 

 

 

私を捨てていった人の

 

 

最後の後始末を

 

 

捨てられた私がやるなんて

 

 

 

 

イヤだわ・・・・