高3男子の悩み | ★頑固で石頭*Black無糖のカレ vs そんなカレに恋したワタシ★

★頑固で石頭*Black無糖のカレ vs そんなカレに恋したワタシ★

あづきの日常★★独り言★★恋愛★★南米Blackアールとの恋の軌跡を主に綴ります。

既に志望校に合格していて、進路の決まっている高3息子。

 

冬休みは、ずっと行きたかった釜ヶ崎へいき

炊き出しのボランティアに参加し

 

ボランティア団体の人だけでなく、生活者の方々からも

色々なお話を聞かせていただいてきた。

 

思うところ、感じたことが

いっぱいありすぎて

 

受け取るものがたくさんあって

俺、いま処理しきれてない

 

と、冬休みに言っていた。

 

 

時々、話したい、と思ったときには

溢れるように、感じたこと、想いを

 

家の中で、私を追いかけまわして話してくる。

 

 

クリスマスプレゼントを選びに

元夫と末娘と、買い物に連れ出されて

 

末娘は服をたくさん買ってもらったが

 

息子は何も欲しくない、と言い

 

最終的に選んだものは

 

実用的で無骨な、分厚いスケジュール兼日記帳だった。

 

 

スマホ禁止の全寮制高校では

読書家の生徒たちが多く

 

彼らに影響されて

息子は、読むことが増えた。

 

その後、日記を毎日つけている生徒たちに影響されて

書くことも始めた。

 

 

高3男子の日記帳。

 

冬休みに、釜ヶ崎でも、その日、何があったか、そして何を感じたか、を

毎日書いていた、というノート。

 

「読んでもいいよ」と言われたし

いつもリビングのテーブルの上にあったが

 

びっしりと書かれたそれは、字が汚くて小さくて、読めなかった。

 

 

今月に入り

息子は体調不良が続き、寮で療養していたが悪化していたので

急遽、自宅療養となって

 

一週間家に帰ってきていた。

 

卒業まであと一ヶ月というところで

予定外に、卒業前の多忙な学校生活から離れて

 

色々と、振り返る時間を持ち

 

 

冬に釜ヶ崎で、感じたこと

苦しかったこと

ショックだったことなどを

 

話してくれた。

 

 

路上生活者たちのことを、

なんとなく勝手に、「可哀そう」とイメージしていた自分の浅さに

気付かされたこと。

 

自分と、なんら変わらない、それどころかすごく強く明るい人たちがいたこと。

日々、精一杯生きている人たち、それを支えようとしている人たち。

 

 

そして、自分と、同じ年齢の、10代の路上生活者に出会ったこと。

 

彼と自分の違いは何なのか。

 

自分は努力して得たわけではない(裕福ではないが)安定した生活の基盤を持っていて

親から衣食住を与えられていて、それに疑問も不安も抱いたことなどなく

 

ただそれを持っていない彼と持っている自分は、配給をされる者とする者になって隔てられているという現実への衝撃。

 

 

なぜ彼は向こう側で配給を待ち、なぜ自分はこちら側で配給しているのだろう。

 

そのことが、自分がいかに甘えていたか

ただの幸運で生きてきたか

誰かのお陰でのうのうと暮らしてきたのか

どれほど世界のことを何も知らなかったか

 

彼らに直接会って、対話して感じた衝撃が、頭から離れなくて

 

春から、自分は親のお金で一人暮らしをして大学生になる、

そのことに罪悪感がどうしてもあって

 

これでいいのか

自分に何ができるのか

 

そういう道(大学進学)を敢えて選ばない同級生(海外に行く)もいれば

そういう道を選べない同級生もいて

 

それから俺は、ガザのためにも何かできるんじゃないか

しなくちゃいけないんじゃないかって

 

世界がこんなにむちゃくちゃで

日本がこんなにむちゃくちゃなのに

 

俺、大学に行ってて、ぬるま湯で

何を学べばいいんだろうって

すごく考えるんだ。

 

 

そんな想いを聞かせてくれた。

 

 

私には、その疑問への回答を持っていないけど

私の思いを伝えるのみ。

 

 

耳の痛いことも伝える。

 

息子よ。

今のオマエは、せいぜいボランティアスタッフになって

配給を手伝うくらいしかできない(しないよりは立派なことだと誇りに思うが)

ただ、その釜ヶ崎への交通費や滞在費は、親が払ったから、行けたわけで。

自分のチカラが、無力だと思うなら

どうやったら、自分のチカラが少しでも無力じゃなくなるのか

声を消されなくて済むようになるのか

 

そういうことをする余裕のない、ギリギリの人たちのために、

 

学ぶ余裕のある人は、声を上げる余裕のある人は、消費行動をする余裕のある人は

社会を変えていく行動をする責任があるんだよ。

なんて

尊敬する環境活動家の、谷口たかひささんの受け売りを伝えてみる。



 

 

私と話したあとに

 

ママといい話ができた

今、この気持ち書いておきたい

 

と、大きな背中を丸めて

日記帳に何やらびっしり書き込むカワイイ息子。