子供が遊べる庭 | 中央園芸のブログ

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(株)中央園芸の庭づくりの様子や、日々の出来事

こんばんは、押田です。久しぶりのブログ更新です!

最近、「子供が遊べる庭」、というのをよく考えています。



これは、うちの庭のブランコです。


この木は私の祖母(もう亡くなりましたが・・)が植えたハクレンの木。

数十年が経ち、立派な木に。

数年前にロープをぶら下げて、ブランコにしました。


子供はブランコがとても好きです。

これでよく遊びます。

写真は何か落ち込んでいるように見えますが、そんなことはありません。

散々ブランコで遊び、

途中、風を感じているのだと思います~





中央園芸では、今まで庭の中に子供用のブランコをいくつか施工してきました。

熊谷市のあるお宅。

園路の左側、2本のコナラにかかるブランコです。

手前の四角いものは砂場的なもの。土を触ったり、泥遊びをするところ。


このお宅は、広い芝生の庭に雑木の木立をアプローチ園路沿いに点々としてあります。

芝生地といっても、小高い丘になっています。

盛り土をするのに土は一切入れていません。

今まであった既存の土で丘をつくりました。




こちらは、昨年12月施工のお宅。

こちらも2本のコナラのブランコです。

こちらも緩やかな傾斜の上。




このお宅の施工中の時の写真。

整地や仕上げの作業中、完成したブランコで遊ぶA宅のお孫さんたち。

この日遊びに来たお孫さんは、一直線にブランコに走りました。


子供にとってブランコは絶大な支持があります。




こちらは、今年の2月に施工したお宅。

こちらも緩やかな丘の上に2本のコナラのブランコ。


しかしブランコをするところは、人の足でかなり踏み固められることが予想されます。

そのため、コナラの根の周りは、枯れ枝や落ち葉、ウッドチップなどを適度に敷き詰め、クッション代わりにしています。

木の下が踏み固められると、木々の成長を妨げます。

また、空気と水の流れを確保するため、竹の筒を数本コナラの根の周りに通しています。

これで子供と木々が共存できる!




そして現在施工中の群馬県T宅。

こちらは周囲の目隠しを兼ねて、コナラとシラカシのブランコです。


ブランコを作るときは、木がしっかりした6~7mのコナラをよく使いますが、

ここはスペースの都合上、あまり大きな木ではありません。

せいぜい4~5mです。

そのため、少し支柱をし、ブランコを補強しました。




基本的に、子供用のブランコなのですが、一応、施工後は安全を確かめるため、何回かブランコに乗ってみます。

今回は私が試乗してみました!




思わず、笑みがこぼれます・・・。

大人がやってもブランコはやっぱり楽しい。

この時、そう確信しました!





施工中のT宅。

広いデッキがありますが、昨年は木がほとんどなかったため、夏は相当暑かったそう。

残念ながら真夏には、デッキには出られなかったとのことでした。


真夏に木陰ができるよう、コナラを主木とした植栽をします。


また、このお宅は、コンクリート擁壁に囲まれ、水はけがとても悪い庭になっていました。

最近本当に多いですが、水の逃げ場がなく、いつまでも水たまりが出来てしまう。




施工中の様子。

私は庭を作るとき、まず深く穴を掘ってどのような土になっているのか調べてみます。

途中、粘土が出てきました。

試しに水を入れてみると、水が抜けません。

そういえば元々は田んぼだったとか・・・。




重機で深さの限界まで掘った後は、人力で!

両スコップを使いさらに掘り進めます。




ここで砂利の層が出てきました。

水を入れてみると、今度はすぐに水が抜けます。この土地の水脈に繋がったようです。




地下の水脈と地上とを竹筒で繋ぎます。

土の中と地上の空気と水が常に動くようにすることが、樹木の成育を健全にします。


竹を差し込んだ後は、木の枝や竹炭などの有機物を投入、この土地から出てきた玉石もバランスを見ながら戻します。




そして、少しずつ埋め戻していきます。

こんな排水の穴を水が溜まりそうなところを見計らって、数箇所開けました。

これで、大地が呼吸し、木々も健全に成長する。



前庭に向かう園路。デッキの横付近です。

横にはコンクリート擁壁が見えます。


植栽したいスペースの土を堆肥や炭を入れながら耕すと、こんもりとした丘になります。

地形の落差が出来たところに木を植える。


ここでは木陰の欲しいデッキの前と、周囲の目隠しを兼ねた外周に木を植えました。

そして木を植えた間に道を作る。


園路上の道は平らではなく、真ん中を少し高くしたかまぼこ状に、

そして、園路と植栽スペースの境は溝を掘り、見た目も心地よい、緩やかな曲線に。




元々このお宅には既存の土がたくさんありました。

これを残土として運び出しても意味がありません。

これをどのように活かしていくのかが、この庭のポイントとなりました。

しかし、庭の中に小高い丘があったり、緩やかな傾斜があったほうが、子供は遊び心をくすぐります。




デッキから見た前庭。

まだ施工中ですが、ブランコがあったり、木の階段があったり・・・。

最終的には芝を張ります。


実は、この庭の前には、公共の公園が。

滑り台が見えますね。子供にとっては最高の環境ですね。




話は変わりますが、これは以前訪れた京都竜安寺のつくばいでの光景。

裸足でつくばいで遊ぶ女の子に思わず見とれてしまいました。




ここは、うちの庭。

今年、自宅のモデル庭園を少し改修し、雑木の庭の中に筧やつくばいを設置しました。


こうやって水を出すと子供が喜ぶんです~




水をひしゃくで上手にすくいます!

子供にとって、水遊びはとても楽しいものだと思います。




それから、こちらもうちの庭にある切り株風の飛び石。

これも子供は好きですね~

ケン・ケン・パ!です。




そして、本日の現場です。今日はようやく晴れました。

こちらもデッキの前の植栽の依頼。

やはり夏場暑くて・・・というお客さん。






こちらもコナラを主木とした植栽。

既存の土壌は良好でしたが、土の香りがしない・・・。




そこで有効なのが、「落ち葉仕上げ」。

剪定枝を1~2年寝かせたものを表土に敷く。


横に見える竹の筒は、1m近く土の中に入っています。竹は節を割ってあります。

これで大地を呼吸させる。

お客さんには、水をくれるときは、「この竹の中にも水を入れる」よう、説明しています。




土の香りが漂い、とてもしっとりとした雰囲気に!


見せかけだけの植栽ではなく、しっかりと大地が呼吸し、微生物もたくさんいる!

健全な森のような環境に近づけることで、ふかふかの土が出来上がり、雨が降った時もこの木々がたくさんの水を吸ってくれる。




今日の作業も終わりました~


子供が遊ぶ庭も、まずは健康な木々があってこそ。

病弱な木々の中では、子供たちが元気に遊べるはずはない!そう私は思います。



今の子供たちは、土を触る機会も少なくなりました。

できるだけ子供たちには、本物の土に触れてもらい、

土の匂いを嗅いだり、小さな昆虫とたわむれたり、水で遊んだり・・・


そして落ち葉をかきわければ、ミミズがいたり、ダンゴムシがいたり・・・

子供はそれだけでも大きな発見ですね。

そうやって小さな虫たちが森を作ってる!なんていうと子供は結構感動したりするんです。






これは、昨年の4月下旬の写真。

今から待ち遠しい新緑の季節、うちの自宅の庭です。


木々が健康で、子供が真夏でも外で遊べる庭、

増やして行きたいです!