#8 濵田将輝 【主人公】 | 中央大学学友会体育連盟ラクロス部 Official Blog

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高校から7年目の付き合いになる蔵之介から回ってきました、4年ATの濵田将輝です。

口のまわりにおにぎりの具のたらこをびっしりと付けながら人の服でなびろうとしてくる高校時代から、最近では僕の絡みを軽くいなしてくる少し大人びた蔵之介になってしまい、第2の保護者として寂しさに駆られております。
蔵之介とは、高校野球時代からツラい日々も楽しい時間も共に共有してきました。だからこそ蔵之介が苦しい時期に力になってあげることができなくて本当にごめんなさい。これからも一生の友達としてよろしくお願いします。


まずこの場をお借りして、
中央大学男子ラクロス部を日頃より支えてくださっているOB・OGの皆様、保護者の皆様、関係者の皆様に深く感謝申し上げます。
拙い文章になってしまいましたが、最後まで読んでいただけたら幸いです。



僕がどんなにいいプレーをしても、素晴らしいゴールを決めてもみんな揃って口にする。
「またどうせ感覚なんでしょ」「何も考えてない」
どのシーズンを思い返してみても脳裏に浮かぶのはこんな言葉である。
もちろん何も考えないでプレーしてきた訳ではないが、自覚がない訳でもない。自分自身が1番に濵田将輝という人間の可能性に期待してきたからだ。

身長163センチという身体的ハンディキャップと持ち前の不器用さを兼ね備えながらも、母裕子から授かった身体能力と運動センスによって自分よりも体の大きい選手を打ち負かしてきたし、誰にも負けないと信じてきた。それほどに己の可能性を信じ、真っ向勝負で自分をぶつけることにこだわり続けた。
その結果、身体的ハンディキャップを身体能力でカバーするという完全感覚プレーヤーが誕生してしまったわけである。自分自身の可能性を自分が1番に信じている分、どこか不器用な自分を認めたくない気持ちもあった。

早慶戦で観た奇想天外なプレーヤーや合同練習で出会った社会人プレーヤーの華やかさに影響され、キモいダッヂや薄い角度のまくり、ノールックパス等試合で使うかわからないことばかりをひたすらに練習した。
多分それは不器用な自分を認めたくなくて、他の人にできて自分にできないことがあるという事実を認めることができなかったからだと思う。ただ、こうしたエゴによって練習したプレーが今の自分の武器になっている。
もしかしたら世間一般からすれば、不器用な自分を認めて、自分ができるプレーによりこだわることが良いとされているのかもしれないけれど、俺ならやれるはずだという自身への期待を貫き通して良かったと思っている。


さてここまでは僕の自分語りになってしまいましたが、ここからは僕のラクロス人生について振り返らせていただきます。
完全感覚プレーヤーの僕は人よりもたくさんの後悔を味わってきました。人の成功よりも失敗に学ぶところがあると思うので後輩の皆さんは僕の失敗を教訓にして欲しいと思います。
付属校上がりで文章をうまくまとめることができず、長くなってしまいましたが僕の自慢の後輩たちなら最後まで読んでくれるはずです。



最初の後悔は代が変わって2年生、AチームとBチームを行き来するシーズンだった。
自分の思い切りの良さと1on1の強さを期待してAチームに帯同させてもらっていたのだが、身体能力を活かしたプレーだけでは到底通用することはなかった。
訳も分からずしたプレーに対して、夜のミーティングでガン詰めされ、練習ではミスを罵倒され、ジムではメニューにない自転車を漕がされ、毎日朝が来るのが怖くて寝ることができないまま、朝始発でセットプレーを指でなぞって確認しながら練習に向かった日々を忘れることはない。結局ミスを恐れるあまり、ミスしないための保守的なプレーをするようになってしまい、自分自身が「濵田将輝」を信じてあげることができずにBチームに降格しシーズンを終えた。

自分の全力をぶつけ続けることができなかった後悔がすごく残るシーズンだった。全てが終わってしまってから、もっとこうしておけばと思っても過去は変えることはできず、次のシーズンでの飛躍を強く誓った。
後輩の皆さん、自分のことを1番に信じてあげられるのは自分だということを忘れないでください。


そんな想いを抱えて臨んだ3年目のシーズンでは、運も重なりシーズン当初スタメンでの出場を果たすことができた。しかし、そんな状態は長くは続かず、徐々に点が取れなくなりスタメンどころか試合出場の時間が減っていった。

そんな中で迎えた2つ目の後悔は、3年生の5月上旬、忘れもしない武蔵戦である。
熾烈なポジション争いの最中で、ようやく自分に回ってきたパスが逸れて弾いてしまい、自分の結果を求めるあまりに不貞腐れてライドに行かず、テルさんにブチギレられた。情けなかった。自分が積み重ねてきたものが一瞬で崩れ落ちた。試合後には、最近何を考えているのか分からないし、チームのためにライドにもいけないやつはいらないという言葉をかけられ、帰り道では流石の増岡でも気を遣ってきたのを覚えている。
どんなにそれたパスがきたとしてもチームが繋いでくれたパスなのだから死んでも獲り切るべきだ。チームを勝たせる責任を持つATとしてあまりにも甘すぎた。ましてや自分のミスを自分で取り返せないなんてチームには必要ない。このシーズンでは弾かれるべくして弾かれたのだと思う。

前のシーズンで誓ったはずなのに、人は同じミスを繰り返してしまう生き物なのだろうか。いや違う。そもそも目指していたところが違ったのだ。
チームを勝利に導くATになるのではなく、チーム内で勝利を収めようとする自分が1番にいたのだ。目指していた基準がチームとはかけ離れていたのだからしょうがない。そんな人間がチームを勝たせることはできない。

その後色々あってBチームのキャプテンを務めることとなり、チームのために動くことが多くなって、師匠と慕ってくれるような可愛い愛弟子たちがたくさんできた。
それでも、自分が点を獲ってチームを勝たせたいという想いは消えなくて、でもどうやっても叶えることはできなく、ただスタンドで応援するのは歯痒く、チームの勝利や敗北に本心で一喜一憂することができない自分がやっぱり情けなかった。


もう後がない状態で迎えることとなった最後のシーズン。
新子さんからは学生コーチをちらつかされ、自分自身でも立場を理解している分、メンタル的にもかなりキツく、チームを勝たせるATという姿を何度も見失いそうになった。だけど、今シーズンはその姿だけはブラさずに貪欲にやってきた。

そしてついに迎えたリーグ戦初戦の獨協戦だったが、1点も取ることができず、チームを勝たせることができなかった。個人としては不完全燃焼でチームとしてもかなり苦しい状況である。

でもこんな状況を打開できるのは自分しかいないと思っている。自分が点をとって、盛り上げて、勝たせるしかない。大好きな33期と愛すべき後輩たちともっと一緒にいたい。かけがえのない日々を失いたくない。

だから、主人公、濵田将輝の可能性を俺が1番に信じ切って、チームを日本一に導いてみせる。

#8 濵田将輝


最後に、短くメッセージです。

33期のみんな
素敵な青春をありがとう。何度大学生になったとしても、泥臭く汗臭いみんなとの日々を選ぶと思います。僕は33期を愛しています。

マネージャーの皆様
いつもご迷惑をおかけしております。ほんとはみんな感謝の言葉を伝えたいと思っているのですが、出てくる言葉は文句ばかりで本当に申し訳ございません。あやみちゃんが言っている通り、ガキだらけの僕たちですが最後までよろしくお願い致します。

いつも支えてくれてありがとう。感謝の気持ちがあるなら言葉じゃなくて行動で示せと言われそうなので、日本一ビッグな男になってタワマンに住ませてあげます。これからもよろしく。

弟子
これからも精進しなさい

次回は、将来丸の内にいそうランキング1位のあやねちゃんです。このランキングは僕が独自に作りました。あやねちゃんは、本当にしごできで誰からも頼りにされるバンディッツの頭脳です。いつもクールな分、熱い想いがこもった文章をよろしくお願いします!