ラクロス部専属カメラマン | 中央大学学友会体育連盟ラクロス部 Official Blog

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中央大学学友会体育連盟ラクロス部です!
選手やスタッフの熱き想いを是非ご覧下さい!

日頃より多大なる応援ありがとうございます。
広報担当を務めさせて頂いています。新3年TR依田琴音と申します。

新体制で臨んだSPリーグは優勝を果たすことが出来ました。代が代わってからの3ヶ月間でチームとしての成長を感じると同時に、先日行われた27期の卒業式では先輩方の偉大さを実感致しました。

ここで、2年前からラクロス部に関わって下さり、今では専属カメラマンをして下さっている2018年度中央大学卒、大熊和輝さんがラクロス部に向けて送ってくださったメッセージを紹介させていただきます。大熊さんは26期の代がFinal4の舞台に立ってから以降、ほぼ全ての試合に立ち会い、撮影をして下さっています。
一部員としても、広報担当としてもここまでの思いを持って関わってくださっていることを知り、大変嬉しいメッセージでした。

私自身、広報担当として部員の中では1番関わらせていただきましたが、大熊さんは今やラクロス部に欠かせない存在となっています。我が部にとって大熊さんと出会えたことは大きな財産となりました。今ではプレイヤー、スタッフ同様に、BANDITSの一員として全ての試合を一緒に戦ってくださっていると感じています。

この場をお借りして、感謝申し上げます。
BANDITSが日本一になるまで、そして日本一を成し遂げたあともどうかよろしくお願い致します。




大学2年までつまらない人生だった。生来、他者に関心を持てずに、自分の殻に閉じこもる事しかできない人間だった。大学入学直後、どこのサークルにも馴染めず、所属しなかった。ほかの学生と遅れている、そんな焦燥感はあったものの、人と喋れず何もできなかった。
自分の大学での唯一の居場所は、アルバイト先での図書館だった。しかし、人間交流の横幅はそこまで広がらなかった。20人程度の学生バイトとしか喋らない毎日。もちろん大学は勉学に励む場所ではあるが、同時に人間関係育成の場でもある。両者とも中途半端であり、何かに熱くなれていない自分に嫌気がさしていた。でも、失敗を恐れて何も行動に移せていない。引っ込み思案なんだと自分に言い聞かせて、徒らに時間を無駄にしていた。

そんな中、大学3年の春、27期福島から打診されて始めたラクロス撮影。軽い気持ちしかなく、最初はルールも撮り方もわからなかった。闇雲にセンスに任せて撮っていた。しかし、その写真でも部員の方々は嬉々として受け止めてくれた。写真がラクロス部のブログに使われているのを福島から聞いて、その記事を見たときは、これまでにないくらいの達成感があった。
その瞬間思った。「もっとうまく撮りたい、喜ばれたい」と。

決してお人好しだけで撮影しているわけではない。ラクロスの一瞬で攻守が逆転するプレーに魅了され、その躍動感がたまらなく好きだった。どんどんラクロスにのめり込んでいった事が撮影意欲へと繋がった。プレーだけでなくルールも自発的に知りたくなった。
「テクニカルファールって何だ?イリプロって何だ?」撮影中に気づいた疑問を自分で調べたりもした。ラクロスが好きなスポーツになっていった。
それと同時に、27期徳永さん、29期依田さんが広報担当として僕の近くにいてくれた事が、より一層気持ちを掻き立ててくれた。いつもニコニコ、そして礼儀よく接してくれて、部員でもない自分に対して愛想を欠かさなかった彼女達は、私の大学生活の中で恩人と言える。福島、そして彼女たちとの出会いがなければ、ここまでラクロス部に献身的になれなかった。




関東学生リーグ戦、Bリーグ戦、サマー、ウインター、あすなろ、banditsが出場する試合にほぼ全てカメラマンとして参戦したが、自分の中で最も印象強い試合といえば、昨年夏の早稲田戦だ。

一時、3点リードをつけながらも逆転負けを喫した。相手校が一昨年final4で試合を落とした早稲田で、そして場所が同じ駒沢でもある事から、試合終了のホイッスルが聞こえた瞬間、全身の力が抜けて俯いてしまった。試合後の整列で福島が泣いていたのを写真に収めながら、心で感じた。
「いつもニコニコしてるあいつが…」
そう思った瞬間、自分の目から涙が溢れた。
グラウンドレベルで撮影している自分があたかも選手たちと共に戦っているような気がし、とてつもない悔しさに襲われた。
試合後、目頭を抑えながら依田さんにその気持ちを吐露した。
「僕はカメラマンであって、選手のように戦っているわけではないけど、練習の時から写真を撮っていて、選手の近くにいたような気がする。final4で負けた早稲田相手に途中までリードしていて、勝てると本当に思っていた。悔しくて悲しい。でも、final4の時よりも沢山得点していて、力強くなっていると感じる。絶対日本一取れると思う。」

勝負の世界で負けていい試合なんか一つもないけど、早稲田戦でBanditsの力強さ、ラクロスの奥深さ、そして大学スポーツの一体感を見られた試合だと思う。あえて言いたい、早稲田戦はベストゲームだったと。

帰りの電車の中で、「絶対早稲田を倒すまでbanditsのカメラマンをする。そして、日本一になる瞬間を写真に収めるんだ」と心で呟いた。
今、新体制banditsは確実に力をつけている。spリーグで優勝を成し遂げ、全てにおいてパワーアップしている。選手そしてMG達の並々ならぬ努力が実を結んだ結果だと感じている。日本一という夢が現実となる日は確実に近づいている。その瞬間を部員全員と共有するまで、自分のbanditsカメラマンとして仕事は絶対に終わらない。

そして、撮影を担当して約2年。友人や知人が100人近く増えた。大学2年までの内向的な自分から成長できた。強い自分になったと胸を張って断言できる。

たとえ大切な何かを犠牲にしてでも、この先banditsと行動を共にする覚悟は、既にできている。大学を卒業しても、自分のカメラマンとしての役割は、まだ始まったばかりだ。

ラクロス部専属カメラマン 大熊和輝